かわや(旧よろずや)のブログ

好きな乃木坂、映画、漫画などについて語ります。

36枚目シングル売上の補足~危険な匂い??

前の記事で36枚目シングル『チートデイ』のオリコンの初日売上に触れて、下がってはしまったものの、初週売上も出ていないのだから、あまり気にしなくてもいいんじゃないか、みたいなことを書きました。

 

しかし、最近公開された初週売上枚数を見ると、なんだか雲行きがあまりよろしくないような気がしてきました。

乃木坂サイドにも36枚目シングルには期するものがあったのではないかと思うのですが、それが思惑通りにいかなかったように見えます。

 

個人的には、ここ数枚の表題曲が若干横滑りしていて、いまひとつファンの心をつかめていない気がするので、それについて書こうと思います。

自分は乃木坂を応援している立場ですので、息の長いグループになってほしいとの想いでいろいろと書いているつもりですが、今の乃木坂にそんな要素は皆無、問題なしと思っている方は、不快な思いをすると思いますので、ここでご退出することをお勧めします。

 

さて本題です。

 

下のグラフは、26枚目シングルから36枚目シングルまでの初日と初週の売上を並べたものです。元データはオリコンさんが公開しているデータです。

横軸にシングル、縦軸に初日の売上枚数と初週の売上枚数をとっています。

累積の売上枚数をグラフ化できるとなお良いのですが、累積はカウントしていません。

発表される週ごとの売上枚数を単純に積み上げていけばよいので簡単な作業と言えばそうなのですが、まめにデータ収集するほどの時間も熱意もないので、これで勘弁してやってください。

ちなみに、何かの統計で見たのですが、初週売上でだいたい傾向は固まっていて、それ以降の累積データをグラフ化しても傾向はあまり変わらないようです。ですから、だいたい傾向は読めると考えてまず間違いなさそうです。

今回は売上枚数だけですが、本来であれば、YouTubeの再生回数とか、他の坂道グループとの対比とか、別の評価軸があった方がいいですね。こういう記事を書く手前、もう少しデータをそろえた方がいいので、今後の課題として自分の頭に刻んでおきます。

 

初週売上を全体的に見ると、だいたい50万枚と60万枚の間を行ったり来たりしているような感じです。

29枚目シングル『Actually...』でがくんと落ち、31枚目シングル『ここにはないもの』で上向き、そのあと、少しずつ落ちています。

31枚目シングルは齋藤飛鳥さんの卒業シングルであり、卒業ブーストがかかったというところでしょう。

33枚目シングル『おひとりさま天国』で持ち直していますが、これは5期生井上和さんがセンターに抜擢され、多分、その話題性もあって上向いたのだと思います。

35枚目シングルはエースの山下美月さんの卒業シングルです。当然、齋藤飛鳥さんのときと同じように、卒業ブーストをかかるはずだったのが、実際にはそうはなりませんでした。先のグラフを見れば、その差は歴然としています。ですから、36枚目では「取り返したい」という想いが乃木坂サイドにあったのではないか思います。

 

今回の36枚目シングルなのですが、ポイントが2つあるように思います。

  • 『おひとりさま天国』の二匹目のドジョウを狙った
  • 世代交代をアピール

 

まず、一点目の二匹目のドジョウです。

曲を改めて見ると、柳の下の2匹目のドジョウを狙ったのではないかという気がします。

何点か共通点があります。

まず、センターが33枚目シングルと同じ井上和さん。去年と同じく夏曲のセンター。当然、今年も出場がかなえば年末の紅白歌合戦で披露されると思います。なぎちゃんを全国区に押し上げたいという運営側の想いもあるのではないでしょうか。

『おひとりさま天国』では「It’ s the single life」というセリフパートが印象的でしたが、今回も「ごめんなさーい」というセリフパートがあります。

それから、やたらとフリが可愛らしいところも似ていると思います。

 

曲単体で見ると、ラップ調の出だしで今風な感じを出しつつ、サビが非常にメロディアスになっています。サビの部分は、カラオケで合唱が起きそうな場所ですね。カラオケの回数も、NHK年末の紅白歌合戦の選考基準になっているらしいので、そこを狙ったのかもしれません。

 

二点目のポイントとして世代交代です。

前の記事に書きましたが、36枚目シングルのフォーメーションは、世代交代を前面に押し出したフォーメーションになっています。2019年9月4日発売の24枚目シングル『夜明けまで強がらなくていい』で4期生がクローズアップされたときとよく似ています。

36枚目シングルでは選抜メンバーの約半分を5期生が占めています。

この辺のことは、下の記事に詳しく書いているので、よろしかったら参考にしてください。

 

yorozu831.hatenadiary.jp

乃木坂が息の長いグループとして活動できた要因として、世代交代がうまく機能していることが大きいと思います。それは、メディアでも「世代交代がうまくいっている」、「新陳代謝がうまく機能している」という取りあげ方もされていることから、まず間違いないでしょう。

ですから、今回の5期生の台頭も、乃木坂に勢いを付けるものと考えてよいでしょう。

先の記事でも書いていますが、ミーグリの完売実績という切り口で今の5期生の人気を見ると、3期生、4期生のピーク時のときと同じレベルの人気を長期間にわたってキープしています。そういう高い人気を持つ期生が選抜メンバーの約半分を占めるわけですから、購買意欲を焚きつける原動力になると考えてもおかしくありません。

しかし、今回の売上枚数低下を受けて、すごく嫌な見方をすれば、そういう5期生の「神通力」にも翳りが見えた、と取れなくもありません。

まあ、神通力はともかく、個人的には5期生の台頭が遅かったなあ、という感想を持っています。下の記事では、33枚目シングルのフォーメーションの予想をしています。

yorozu831.hatenadiary.jp

 

この記事で33枚目シングルの選抜で5期生の大躍進を予想していました。人気上昇の切り札として5期生人気を利用するとよいのでは、と書いています。

そのタイミングであれば、5期生のフレッシュさと人気が良い効果を生んで人気が上がり、CD売上も上向くのではないかと考えたのですが、人気上昇、CD売上上昇という面では効果があったかもしれません。

ただ、そうすると、3期生、4期生を押しのける形で5期生が選抜に入り込む形になり、それはそれでグループ内に不穏な空気を作りかねないし、ファンにも抵抗感のある布陣になりかねないので、いわば諸刃の剣のような話です。

いまさら「ああすればよかった」などと騒いでも何の意味もないので、次の潮目の変わりどきを待つのでしょうね。次の潮目の変わりどきとは、6期生加入です。

 

まとめると、「2匹目のドジョウ」効果と、「世代交代」のアピール効果の相乗効果で売上枚数アップという目論見があったが、実際には当てが外れた、ということになります。

もし、そうだとするとなかなか由々しき事態ではないかと思います。

 

今回の現象をもう一つの軸で見てみたいと思います。

これは、データで表わすことができない、非常に曖昧な話です。なので人によってまったく受け止め方が違う話になると思います。

なんとなく雰囲気が悪い感じがする、ということについて書いていきたいと思います。

32枚目シングル『人は夢を二度見る』以降、個人的に表題曲が横滑りしていると感じています。この横滑り感、正体を突き止めたいとずっと考えていたのですが、わからずじまいです。

ただ、アイドルにしろ、お笑い芸人しろ、なんでもよいのですが、人気が下降線をたどるときは、言語化できない、そういうぼんやりした感じが作用しているのではないかと愚考します。

 

35枚目シングルのYouTube再生回数が、アンダー楽曲『車道側』の方が表題曲『チャンスは平等』より上回ったことがちょっとした話題になりました。

個人的には、表題曲が狙いすぎた感があった、というか何を狙っているのかよくわからない感じだったのですが、さりとて『車道側』も突き抜けてよい曲でもないように感じ、まあ、こういう「逆転現象」は一時的なことだろうとあまり大きくは受け止めていませんでした。

しかし、今回の初週売上を受けて、実際はそうでもないのかな、という気がしています。

 

もしかして乃木坂の運営サイドと「世間」の嗜好との間に乖離が起きているのではないかという気がします。ここでいう「世間」もまた正体不明です。何をもって「世間」と規定してるのか問われれば「うーん、わかんねえ」という答えになります。なんだか奥歯に物が挟まった歯切れの悪い話ばかりになってしまい申し訳ないのですが。

 

少し視点を変えた話をします。

芸能界のことはわからないので、ついつい会社をベースに考えてしまうのですが、たとえば、会社でプロジェクトを立ち上げる場合、おおまかな方針を立てます。たいていはマーケティング的な要素から入ることが多いと思います。つまり、商売としてのうま味をどうするか、ということが主眼になります。

おそらく乃木坂でも、全体的に見れば、同じような流れになっているのではないかと想像します。

おそらく、マーケティングをかけて何を狙うのかの大まかなコンセプトを作り、そこから徐々に具体的な形に落としていくのではないかという気がします。

つまり、最初のコンセプトで躓いてしまうと結果が出せなくなる、という見方はある意味、正しいのですが、実は現実はそうでもないのです。話がややこしくなってしまうのですが。

 

よほどコンセプトがあさってなものだったり、現実離れしていない限り、何となく最終的には形になることが多いように思います。

それは、そのコンセプトを受け継ぎ、最終的なアウトプットに至るまでにかかわる人たちがほとんど常識人だからです。その人たちが常識的、現実的な路線で処理してくれるから、何となく形になって出てくることが多いのです。

そして、それがうまく行けば、「やあ、やっぱりあの人は有能だ」と評価が付き、そして「あれがよかった、これがよかった」と後付けでいろいろと成功の理由がくっ付いてきます。

逆にうまく行かないと途端に「戦犯」探しが始まります。誰それのコンセプト作りが悪かったとか、誰それが無能だ、頭が悪い、顔が悪いと非生産的な発言が飛び交います。

自分が見たところ、世の中なんてそんなものです。

もちろん、すごく有能な経営者もいて、倒れかけていた会社を立て直したという例も知っていますが、そういうのは自分が見たところレアなケースではないかと思います。

 

そんなこんなで、何となく回っている社会ですが、何かのタイミングで歯車が狂いだすと、何をやってもうまくいかなくなります。

そういうときは、何とか立て直そうとあがくというのも一つの手ですが、自分が経験したところでは、いったんチャラにしてゼロから構築し直したほうが、結果的にうまくいくように思います。

もちろん、ドラスティックな転換ですから、流す「血」の量も多くなりますし、それだけ背負いこむリスクも大きくなります。それに、うまくいっているときの記憶が刷り込まれていますから、なかなか踏み出せない一歩ということにもなります。

しかし、いよいよとなればそうも言っていられなくなります。一般の企業でいえば、大量リストラ、経営陣の刷新、とかいうやつです。

 

まあ、自分が知っている狭い世界で自分なりに見出した法則みたいなもので、これを乃木坂に当てはめること自体に無理があるかもしれません。

とわかったうえで好き勝手に書かせてもらいますが、戦犯探しなどしてもロクなものが出てこないだろうから、雰囲気を変えるために、いっそのこと運営陣と制作陣の刷新とか、選抜制度の廃止とか、ドラスティックなことやった方がいいのではないか、と考えています。

ほかの人からするとラジカルに聞こえるかもしれませんが、かなり前から選抜制度廃止とか、なんだかんだ言っていたのは、いったん下降線をたどり始めると「落ち癖」が付いて、なかなか上向きにできなくなるので、いっそのこと思い切ったことしたほうがいいのではないかとかねがね思っていたことが背景にあります。

まあ、自分でいうのも何ですが、周りから支持されにくい路線だと思います。多分、そこまでの危機感を感じている人は少ないと思いますし、選抜廃止なんて過激な方向に向かって商売成り立つのか、とかいろいろな声が聞こえてきそうです。

 

アンダー楽曲で積極的に新しい作曲者を入れるなど、いろいろと試行錯誤しているように見えるので、もしかすると乃木坂にも手詰まり感があり、脱マンネリを図っているのかもしれません。

 

いっそのこと、共演したこともあるMrs. GREEN APPLEさんとかに曲を作ってもらった方がいいんじゃないかなあと考えています。

いま、旬の人に作ってもらったほうが時代のニーズに合うでしょうから。

これから「乃木坂、変わりますー」という雰囲気づくりは大事ではないかなあと個人的に強く思っているところです。

 

 

乃木坂36枚目シングル・エトセトラ

8月21日発売の36枚目シングルの収録曲についてあれやこれや書きたいと思います。


表題曲『チートデイ』

 

まずは表題曲の『チートデイ』です。

www.youtube.com

 

前回の表題曲に引き続き、今回も表題曲に取り立てて思い入れはないので、曲については触れません。取り立てて悪くもない代わりに、取り立ててよくもないという印象です。

しいて挙げれば、MVで久しぶりに池田瑛紗さん(以降、テレパン)のアヒル(谷垣源次郎?)を拝めたことがよかったかな、くらいの感想です。

 

36枚目シングルのオリコンの初日売上が出ましたが、37.5万枚といまひとつ振るわなかったですね。

40万枚を下回ったのは、29枚目シングル『Actually...』(34.5万枚)以来です。

まだ初週売上も出ていないので、これで売り上げが落ちたとも言えませんし、当然、人気がどうとかという話にも結び付きません。

そもそも、この1枚限りの売上だけで判断することに無理があります。今回のシングルの売上が全体的に不調だったとしても、その後の何枚かの動きを見ないと傾向はわからないですから。

今回の初日売上が下がった要因としては、賀喜遥香さん、遠藤さくらさんのミーグリ免除が影響しているとか、表題曲に対する抵抗感があるとか、いろいろと考えられるですが、初日売上が出ただけで、あれこれ語るのもナンセンスなので、とりあえず様子見するべし、というところでしょう。

 

ただ、このシングルだけの話ではなく全体的な傾向に目を向けると、ミーグリの完売総数は、上がったり下がったりを繰り返しながら、少しずつ下がっているようです。さすがに、乃木坂の運営も、ミーグリでシングル売上を確保するスタイルに限界を感じているのではないかと思います。

来年の6期生加入で、6期生分のチケットが捌けたとしても、5期生のチケット売上が落ちるでしょうから、全体的にはそんなに大きく増えないでしょう。ミーグリの売上確保のためにそれなりの立て直し策を講じるでしょうが、それだけだとじり貧になる可能性はあります。

前の記事で、もしかして乃木坂が宝塚システムを採用しようしているのではないかという、根拠の薄い妄想を書きましたが、それくらいのことをしないとさすがに今後の運営の見通しが立たないのではないかという気がします。

つまり、どういう形になるかはわからないが、6期生加入をきっかけにドラスティックな転換を考えている可能性はあるかな、と個人的に観測しています。

 

そういえば、MVでは、テレパンに焦点が当たっているように見えます。というか、いろいろなところで大きくフィーチャーされていますね。

彼女自体にも変化があり、5期生「長女」として頑張っているように思います。

表立った怪しい挙動はすっかり影を潜め、乃木坂工事中でも積極的にガヤを入れていますね。すっかりお姉さんキャラが定着しているようです。

加入当初の「ヤバいやつ」という印象がすっかりなくなっています。個人的にはそっち路線で活躍してくれる方が面白い気がしているのですが、まあ、いまの方がアイドルとしては正しい路線なのでしょう。

乃木坂のメンバーの中でも、全国区で活躍しているメンバーはそう多くはないように見えますが、3期生を除くとテレパンが全国区に一番近い感じがします。

全国区というのは、たとえばテレビであれば、NHKやキー局のいい時間帯に放映される番組(NHKであれば大河ドラマ、民間放送であれば午後8時とか9時に放映されるドラマなど)に出演するとか、大手ブランドのCMに出演するとか、有名誌に取り上げられるとか、メジャーな場所で衆目を浴びる機会があるということを指しています。

ある意味、グループで歌番組に出演しているときは全国区と言えるのですが、おそらく一般の人の目には大勢が歌って踊っているように見え、個人はそれほど際立たないと思います。

仕事に優劣を付けるのは本意ではないのですが、やはり個人で全国区に出る方が、そうでない場合よりも、自身ひいてはグルーブの知名度アップに大きく貢献できるし、おそらく収入面でいってもかなり旨味があるはずです。

アイドル界隈はしょせん世間から見れば狭い世界です。全国区のメンバーが多ければ多い程、そのグループの体力も強くなるように思います。

いまの乃木坂で全国区といえば、(主観が入りますが)3期生の久保史緒里さん、梅澤美波さんくらいでしょうか。少し前に山下美月さんが卒業したので、全国区の一角が崩れています。そういう意味では、乃木坂の運営サイドは、このお二方に後進が育つまで乃木坂で頑張ってほしいと思っているのではないでしょうか。

4期生、5期生の中では、しいていえばバラエティーで活躍している弓木奈於さんくらいでしょうか。

個人的には、3期生以外に一番全国区に近いポジションにいるのがテレパンではないかと思っています。

まず、芸大生という肩書きは大きいと思います。それだけで全国区の切符を手に入れているようなものです。

知性面でもスバ抜けていますから、クイズ番組でも活躍しそうです。北川悠理さんとか山崎怜奈さんと同等、あるいはそれ以上の活躍が期待できそうです。

本来の自分の性格とは相容れないものも受け入れているように見えるので、いろいろな意味で負担を背負っている気がします。まずは、体を壊さない程度に頑張ってほしい、そう思います。


アンダー楽曲『落とし物』

 

www.youtube.com

 

多分、ほとんどの人が思っていることだと思います。まんま櫻坂じゃん、と。

作曲者が誰か知らないでMVを見たのですが、カウンターとして入るアコースティックギターの音と、視覚的な演出が櫻坂っぽくて「おいおい」と思いました。

櫻坂のMVには、円形の物がよく出てきます。

櫻坂の『承認欲求』で出てきた放射状の紋章(?)が、『落とし物』のMVにも出てきます。よく似てますね。

櫻坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL『承認欲求』と乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL『落とし物』より

 

上の画像の左側が『承認欲求』で右側が『落とし物』です。

最初は映像のことばかり気にしていたのですが、歌詞を見れば、汚れることへの葛藤とかテーマ設定がもろに櫻坂っぽいし、作曲者が櫻坂の前身の欅坂の作曲を手掛けている人だとか。

もう、これは確信犯的に櫻坂に寄せていると思います。

 

思い起こせば、34枚目シングルのアンダー楽曲『思い出が止まらなくなる』が日向坂46っぽかったし(楽曲がというより雰囲気が)、今回の櫻坂46っぽさって何なのでしょうね。

3つの坂道グループのブランドイメージが棲み分けされている手前、「うちらは日向坂みたいなことも、櫻坂みたいなこともできるんだぜ」とマウントを取りに行くわけがありません。別の坂道グループに喧嘩を売っても何のメリットもありませんから。

何をやりたいのか不明なのですが、ここのところ、アンダーの位置づけを変えようとしている動きがあるような気がしているので、その一環、という可能性はあるかもしれません。

ここ数回、アンダーのライブがドキュメンタリーとして放映されています。

深夜の時間帯とはいえ、首都圏のキー局に1時間枠で放映してもらっているわけですから、乃木坂サイドから強力なプッシュがあったのかもしれません。

業界のことはよくわからないため、当たっていない可能性大ですが、アンダーの位置づけは世間的に見れば「補欠」、「二軍」みたいな扱いになってしまうように思います。「選抜」という言い方をする以上、そこから漏れてしまえば、世間的にはそういう評価になってしまうでしょう。そうすると、放送局にとってそれを取り上げるメリットがあまりないように思います。スター選手に比べるとかなり地味な話になってしまうので。

でも、ああやって一時間枠を取ってもらったということは、かなり乃木坂サイドから働きかけがあったように思うのですが、真相はいかに。

いずれにせよ、アンダーの位置づけを変えようとしている気配はします。

 

ちなみに、個人的には「アンダー」という言い方、いい加減やめてほしいと思っています。「アンダー」なんていう言葉を使っているから「アンダーに落ちる」なんていう無神経な物言いが横行するのだと思います。

 

34枚目シングルからアンダー曲のフロントが3人体制になっています。

たまたまなのかもしれませんが、MVを見ると、フロント3人にフォーカスが当たるようになっているようです。

34枚目シングルの『思い出が止まらなくなる』では中西アルノさん(センター)、松尾美祐さん、小川彩さん、35枚目シングルの『車道側』では筒井あやめさん(センター)、菅原咲月さん、冨里奈央さん、36枚目シングルの『落とし物』では奥田いろはさん(センター)、黒見明香さん、林瑠奈さんがフロントに抜擢されています。

こうして並べてみると、人気、実力がバランスよく揃っている感じがします。


5期生楽曲『熱狂の捌け口』

 

www.youtube.com乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL『熱狂の捌け口』より

 

なかなか格好いい曲だと思います。

詳しくは知らないのですが、1960年代あたりの洋楽なんですかね、ベースが適度に暴れていて、いわゆるランニングベースと呼ばれるやつですかね。それから、ドラムのパターンも60年代あたりの感じ、途中で入るギターのカッティングもあの時代あたりのカッティングではないかと思います。あまり自信がないのですが。

全体的にフラメンコを想定させるようなドレスやポーズ(スカートを持つポーズ)が入っているし、それに60年代のエッセンスを混ぜたということでしょうかね。

 

MVもなかなかいい感じではないかと思います。

冒頭、雑踏の音ですが、これは、雑踏にまぎれている自分とそれに違和感を抱いている自分の対比を表す定型的な演出ですね。

怠惰な日常と、持て余している熱情との対比。それがテーマになっているように思います。

相思相愛のカップルもいれば、すれ違いのカップルもありと百合感たっぷりのドラマも乃木坂らしいというか。

なんといっても、クレーンを使ったカメラ移動で撮影したパフォーマンスシーンはなかなか見ごたえがあると思います。

いや、曲も含めて全体的に力が入っているように思います。

 

パフォーマンスの動きが速いため、しっかりと認識できたわけではないのですが、イヤリングの形が、井上和さんと菅原咲月さんだけ同じに見えます。

5期生楽曲には、この二人をペアとして扱っているように見えるシーンがあります。

まず『バンドエイド剥がすような別れ方』のこのシーン。

乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL『バンドエイド剥がすような別れ方』より

 

このシーンを見て、二人の体の向きは違うが(性格は違うが)、見ている方向は同じと解釈し、もしかして、この二人を今後の乃木坂を引っ張っていく推進役としているのかも、と考えました。詳しいことは『乃木坂46、5 期生楽曲...』という記事で書いています。

それから、34枚目シングル『いつの日にか、あの歌を』の冒頭では、菅原咲月さんはシンメの一ノ瀬美空さんを差し置いて井上和さんとパフォーマンスしています。なんか司令室みたいなところにいますね。そこから小川彩さんを「行ってこい」と送り出しています。

個人的には、この二人はなかなかいいペアではないかと思っています。

ざっくり言うと井上和さんは理想主義者、菅原咲月さんは現実主義者、互いを補い合えるいい関係ではないかと勝手に思っています。

前の記事で菅原咲月さんが真夏の全国ツアー最終日に副キャプテンに任命されると予想しましたが、その通りになるかはともかく、副キャプテンを置くのであればタイミング的にそろそろなので、近いうちに副キャプテンのアナウンスがあるのではないかと思っています。

 

以上、36枚目シングルに関するエトセトラでした。


 

『バンドエイド剥がすような別れ方』解説+菅原咲月さん副キャプテン説

バンドエイド剥がすような別れ方』は前に記事にしています。

yorozu831.hatenadiary.jp

 

この記事では主にMVのドラマに着目してあーだこーだ書いています。その記事の中で少しだけ音楽的な説明をしていますが、今回はその部分を膨らませたいと思います。

 

ちなみに公式のMVはYouTubeで公開されています。

www.youtube.com

 

今までは、記事の中で音楽的な言及はあるものの、あまり頑張らない程度の解説もどきだったのですが、今回はある程度楽譜付きで(自分的には)本格的な初の解説(もどき)です。

ある意味、実験的な試みなので、勇み足になっていたり、考えが足りなかったりする部分も多々あると思います。その辺は生暖かく見守ってくれると嬉しいです。

 

ちなみに、どんな内容のことを書くかと言うと、勢いのいいイントロで「行くか」と見せかけて、ブレーキが2回かかって減速しちゃうし、ちょっとイレギュラーの音づかいをしていてメジャー感とマイナー感をごちゃまぜにしているところもあるし、みたいな解説をします。

 

前の記事で書いたのですが、楽譜を書くのが苦手です。いわゆる耳コピーは普通にできるので、聞いたメロディーをその場で楽器で再現することはできます。でも、それを楽譜に写そうとするといろいろと難儀してしまいます。

うちにキーボードがあったときは、キーボードで弾いて、それをパソコンの音楽ソフトで楽譜に変換することもできたのですが、キーボード売っちゃったんで人力で楽譜に写さなきゃならないわけです。

なので、バンドエイドの音楽的な解説を書くのは避けていたのですが、ふと「できるじゃん」ということに気が付きました。

というのも、曲がリリースされてからもう二年も経っていて、ちゃんとした楽譜が世に出ているだろうから、それをパクれば、もとい参考にすればいいことに気づきました。

 

ちなみに自分の音楽的素養は、各種の楽器を演奏した経験から来ています。

音楽を体系的には学んでいません。ですから、音楽理論に基づく高尚な解説はできません。「解説」なんて大上段に構えていますが、内容的にはたかだか楽器がちょっとできる奴が「こうかな、ああかな」と言っているだけなので、楽典に基づいた解説を期待して本記事を読もうとされている方はご退出をお勧めします。


菅原咲月さん副キャプテン任命近し?

 

ところで、いきなり脱線します。

いや、脱線というより、この記事のテーマの一つです。

菅原咲月さん副キャプテン就任説を繰り広げます。

なんか節操がないですね、この記事。ただ、この機会を逃すと、時機を逸してしまう可能性があるため、強引にねじ込みましたww。

本来であれば、歴代のキャプテンを総括して、次のキャプテンにふさわしい人は誰か、という論旨で書くのが正しいと思いますが、そんな悠長なことを言っていると、真夏の全国ツアー最終日に間に合わない。最終日にサプライズで菅原咲月さんの副キャプテン就任がアナウンスされるのではないかと勝手に思っているからです。

 

そんな奇特な方がいらっしゃるかどうかわかりませんが、音楽的な解説もどきを読みたい人は思いっきり下にスクロールしちゃってください。

 

6 期生募集を受けて~今後の乃木坂46はこうなると妄想~其の参』という記事で次のキャプテン候補を複数人、並べてあーだこーだ書いています。

その記事では、田村真佑さんも有力候補にしていたのですが、最近の動き(特に5期生楽曲の中での彼女の扱い)を見ていると、最近はもう菅原さん一択です。

 

現キャプテンの梅澤美波さんは、副キャプテンとして前キャプテンの秋元真夏さんと二人三脚で乃木坂を引っ張っていた時期がありましたが、おそらく彼女も真夏さん路線を引き継ぐのではないかと思っています。

秋元真夏さんはキャプテンを約3年半務め、同期全員の卒業を見送ってから卒業しています。

梅澤さんもその路線を継承するなら、すでに1年半くらいキャプテンを務めているので、2026年まで、あと2年くらいはキャプテンを続けるのではないかと思います。そして、自らも3期生の卒業を見届けてから卒業するのではないかと。

キャプテンとしていろいろな想いがあるでしょうから、それを消化するのに、やはりそのくらいの期間は在籍されるのかなあと。

そしてご自身が副キャプテンとして約1年半務めていることからすると、副キャプテン任命の時期がそろそろかなあ、というタイミングではあります。

だいたい乃木坂メンバーの在籍年数は7年、8年が多く、4期生の在籍年数がいま5年、2年後には卒業シーズンを迎えます。つまり、そのときには主力が5期生に移ることになります。

そのタイミングを見計らって副キャプテンを選ぶのであれば、5期生から副キャプテンを出すのもありかなと思います。

もし、5期生の中で選ぶとなると、おそらく井上和さん、一ノ瀬美空さん、菅原咲月さんの3人のうち誰かではないかと思っています。

 

5期生の中で同期を引っ張っていきそうな人は上記3人ではないかという気がしています。というか実際に今、この3人が「首脳陣」みたいな形で機能しているのではないかと勝手に思っているのですが、実際に動画などでそういう場面を目にしたことがないので、本当かどうかわかりません。

ここで書いている「首脳陣」的な人のイメージを説明すると、たとえば、学校のクラスでクラス全体を引っ張っていく人っていますよね。みんなの意見を聞いてまとめるだけでなく、自分自身も問題意識があり、それに基づいて人を引っ張っていく、いわゆる問題意識高い系の人です。

もちろんその他の人も問題意識があったり、ああしよう、こうしようと思っているでしょう。ただ、引っ張っていく、まとめていく立場に立つとなると、かなり適性が物を言います。

学校のクラスの中にも、あるいは会社の中にも、そういう人たちがいると思います。

たとえばリーダーを選ぶとした場合、そういう立場に向いてない人がリーダーになると、リーダーになった人も、その下についた人も悲惨なことになります。

たとえば、学校の部活だったら人をまとめることができないキャプテン、会社だったら部下を統率できない上司、ということになります。実際に現場でそういう人の下についたことがある人は、それがいかに悲惨なことか(特に後者の場合)身をもって体感されていると思います。

 

もし先の「首脳陣」の中からリーダーを選ぶとすると、自分の中では菅原咲月さん一択です。

 

井上和さんは乃木坂の顔として頑張っていて、真面目で抱え込む性格でもあり、メンタル的に常にプレッシャーにさらされているように思います。そのうえにキャプテンの責任をかぶせるのはさすがにどうかと思います。

 

一ノ瀬美空さんは知恵が働き、多分、論理的に筋道を立てて人を引っ張っていけそうな人に見えます。

ただ、優柔不断で決め事に弱そうなところ、それから性格が優しすぎて、怒らなければいけない場面で怒ることができなさそうに見えます。

それと、キャプテンみたいな役についてしまうと彼女の持ち味が消えてしまう気がしてなりません。彼女には遊撃手として、ときにはあざとキャラ、ときには知恵者、ときには変態として活躍してもらいたいなと思っています。

 

菅原咲月さんは、自分からみると「切り込み隊長」に見えます。

物おじせずにどんどん切り込んでいける、今までの乃木坂メンバーの中でも稀有な性格の持ち主に見えます。

前に、TBSの『ラヴィット』に出演しているのを見たのですが、確か初めて出演した回だったと思います。

何かのクイズで、文字が書いてあるブロックを並べ替えて意味のある文字を作る、というようなゲームだったと思います。各自がブロックを確認する時間が与えられたとき、菅原咲月さんは動き回って確認し、隣にいた人(おそらくその日が初対面の人)にも普通に話しかけているのを見て「すげえな、この子」と思いました。

あの圧倒的なアウェイ感の中で、さすがのコミュ力というか。

ちなみに、そのとき共演していた櫻坂の増本綺良さんは借りてきた猫みたいに大人しくしていました。まあ、あのシチュエーションでは普通の反応だと思います。

それに、決断が早く、怒らなければいけないところでは怒ることができる人に見えますし、必要があれば進んで汚れ役をやってしまいそうな潔さもありそうです。こういう損な役回りもできるかどうかも、人を引っ張っていくうえで大事な資質になります。

 

個人的に、運営サイドは井上和さんと菅原咲月さんを今後の乃木坂を引っ張っていく「両輪」と見ているのではないかと推測しています。

そう思わせる場面が随所にあるのですが、5期生楽曲にそれが如実に出ているように思います。たとえば、今回取り上げている『バンドエイド...』にもそういうシーンが出てきます。詳しくは、『バンドエイド...』という記事に書いているのでご覧ください。もし、この仮説が当たっていたとしたら、かなり早い段階でこの二人を「両輪」として見ていた、ということになります。

ちなみにこの記事では、小川彩さんが一ノ瀬美空さんラブ、ということにも触れています。表向きはなにかと一ノ瀬さんを邪険に扱っていますが、実はかなり早い時期から小川さんが一ノ瀬さんラブということは周知の事実だったんじゃないかと思います。

 

『バンドエイド...』のMV以外にも、この二人を「両輪」と見ている様子が見て取れます。たとえば、34枚目シングル収録の5期生楽曲『いつの日にか、あの歌を』、最近では同じく5期生楽曲『熱狂の捌け口』でも、井上和さんと菅原咲月さんがペアとして扱われていると思われる箇所が出できます。この辺の話は別の記事で詳しく書く予定です。

この「両輪」のうち、井上和さんはエースとして引っ張っていく役目、菅原咲月さんはまとめ役として引っ張っていくのではないかと個人的に思っています。

 

乃木坂の現場レベルで実際にどのような条件でキャプテンが選ばれているのかは知り得ないので、自分の物差しだけで測った話です。なので、今まで書いたことの信憑性には「?」マークがいっぱい付きます。

それから、キャプテンの条件として、ミーグリの完売実績がどうとか、アンダーだからどうとか、そういうことは一切考慮していません。

そういうことと、キャプテンであることの間に何の因果関係も見いだせないからです。逆に関係があったとしたら、それは組織として異常です。

 

まあ、そんなこんなで、真夏の全国ツアーの最終日あたりに、サプライズ人事として梅澤キャプテンから菅原さんが副キャプテンの指名を受けるのではないかと予測しています。

ただ、そうすると数年後には梅澤キャプテンが卒業すると宣言するようなものなので、それはそれで寂しいのですが。


『バンドエイド...』の音楽的な解説もどき

 

さて、話題を変えて『バンドエイド…』を音楽的に見ていきたいと思います。

相変わらず『バンドエイド...』の曲の人気は高いようで、YouTubeの再生回数も1,500万回に近いですね。公開時期もありますが、5期生楽曲の中でぶっちぎりの人気を博しているようです。

 

さて、成り行き上、「解説」と書いていますが、どうにも口はばったいので「解説もどき」とします。

その道のプロではないので、どう転んでも「解説もどき」にしかならないからです。

 

この曲の大きな特徴は次の2点かなと思っています。

  • 一見、弾けそうで弾けずにメランコリーが入ってしまう曲調。
  • 言葉が多く、マシンガンのような早口言葉になっているし、フリも前列、後列が激しく入れ替わり、せわしない曲。

 

この曲の大きな構成は、Fメジャー(主にサビ)とA♭メジャー(主にAメロ、Bメロ)です。この2つのキーを行ったり来たりします。

それから採譜してみて改めて気が付いたのですが、結構、歌詞の言葉の数が多く、それを曲にぶちこんだため、楽譜が言葉で埋め尽くされるような感じです。最初から最後まで早口言葉でまくし立てているという感じです。

あと、ドラムは打ち込みのようなのてすが、ほとんどスネアが使われていません。まあ、そういう曲調なんですかね、

基本、エレキギター以外の楽器は打ち込みのようです。

後の方でも説明していますが、一見してキャッチーな曲調でありながら、いろいろ変化球が盛りだくさんに盛り込まれています。

実は5期生楽曲って、他の乃木坂の楽曲と比べて総じてハードルを高く設定しているのではないかという気もしています。要するに「鍛えてやれ」ということではないかと。

 

では、曲の流れに沿って書いていきます。

まず、Fメジャーの威勢のいいエレキギターのイントロから始まり、途中でA♭メジャーに転調し、Aメロが始まります。

 

ノリのいいイントロとは対照的に、八分音符が多く、わりと「べたっ」としたノリになっています。それから女性が謳うにしては音が低め、という特徴があります。

最初にこの曲を聴いたときに、ノリのいいイントロに比べて急にトーンダウンしたように聴こえました。

 

【楽譜1 ... Aメロの楽譜】

 

 

 

赤い丸印の付いている音符(F)に注目してください。この曲の中で一番低い音です。

一般的に女性の平均的な音域は、G3からC5と言われていて、先のFの音はその範囲よりも下にはみ出ています。一般的に言うと、女性が得意でない音域ってことですね。

ちなみにこの曲で一番高い音は、サビに出てくるC5です。後で出てくる楽譜3の青い枠で囲った部分です。

女性の一般的な声域と、バンドエイドの声域を並べると次のようになります。

 

【楽譜2 ... 一般的な女性の声域】

 

 

 

ちなみにこのCの音は、先ほどの一般的な女性の音域に入っていますが上限なので、音域を上から下まで酷使する歌っていう見方もできます。

楽譜が読めない人でも、なかなかの高低差だと感覚的にわかっていただけるかと思います。

素人考えでは、結構、音域が広いと思うのですが、プロならば、このくらいのことは当たり前なのかもしれないのですが。

ちなみに、ダンスパフォーマンスではポジションの入れ替わりが激しく、前列と後列が頻繁に入れ替わります。MVを見ると、「あれ、ぶつかってない?」みたいなところも見受けられます。

つまり、キャッチーな曲でありながら、その実、音楽的に見ても、パフォーマンス的に見ても、なかなかハードルの高い曲なのではなのかもしれないですね。

 

Aメロに話を戻します。

確かに聴いていると、女性が歌う音域としては低いせいで、少しドスが入った歌声になっています。

それでも、冨里奈央さんは、この音域でもあの独特の柔らかい声質を維持しています。いや、びっくりですね。彼女は歌うま認定されていないみたいですが、ああいう声質を持っているのも特異な素質だと思います。あれだけ角がない声質というのも珍しいと思います。

 

このAメロにちょっとした変化球が入っています。

あまり見かけない音づかいなので、取り上げます。楽譜1の青い枠で囲っている部分です。

枠で囲っているコードがCになっていますが、本来であればマイナーの曲で出てくる音づかいです。A♭メジャーのマイナーはFマイナー(平行短調)になりますが、Fマイナーに出てくる音づかいです。

知っている人も多いと思いますが、あるコードに対して、その次に行くと気持ちいいコードがあります。

たとえば、キーがC、つまり楽譜にフラットもシャープも付いていない調で、G7というコードのあとに続いて気持ちいいコードはCです。ああ、終わったという感じが出ます。

そういう意味だとこの丸で囲ったあとに続くと自然につながるコードはFm(Fマイナー)です。つまりマイナーに行こうとするコード進行なのですが、何を血迷ったか、次にA♭に行きます(Aメロの最初のコード)。

まあ、血迷ったというのは言い過ぎです。変態度で言えばさほどではないです。世の中にはもっと変態な曲がいっぱいありますので。

こういう変化球が曲が一本調子にならない、いいスパイスになっているのだと思います。

 

Bメロは楽譜にしていませんが、ここで少し言葉の密度が低くなります。

Bメロの最後の方で、E♭の音の代わりにE(ナチュナル=♭も#も付いていない音)が使われ、Fメジャーに移るよーんという転調の雰囲気づくりしてますね。

 

そして、サビになります。

サビになると、またまた言葉の密度が高くなり、早口言葉みたいな歌になります。

 

【楽譜3 ... サビ】

 

 

 

本来であれば、イントロの勢いに乗って威勢のよさそうなノリになりそうなのに、マイナー調です。純粋なマイナーではないのですが、マイナー要素が盛り込まれています。

まあ、失恋の歌なのに、あんまり盛り上がっちゃうと、それはそれで違和感がありますね。

最後のサビの前に、完全に祈りのポーズになっています。

 

 

 

※乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL『バンドエイド剥がすような別れ方』より

 

女の子の気持ちが自分から離れていってしまって、まさに祈るような気持ちなんでしょう。切実ですね。こんな状態で盛り上がり過ぎたら確かに違和感があります。

 

上の方にサビの楽譜を載せました。コードも付けちゃいました。ギターも売っちゃったから、コードはさらに自信がないですね。昔はギターでよくコードを取っていたので。

 

それで、マイナー調を決定付けているのが、まずサビの最初の小節のコードがDmであることです。マイナーコードが使われています。普通だったらFなのですが、いきなりマイナーコードを使うところがなかなかの変化球です。

そして、マイナー調を決定づけるのが赤い枠で囲ってある部分です。

この音使いがマイナー感を強く出していると思います。そのおかげでサビはどことなく哀愁が漂うトーンを決定づけているように聴こえます。この部分、B♭からAに向かって半音下がります。典型的なマイナーな音使いです。ダウナーな雰囲気を醸し出しているように思います。

 

そういうわけで、一見ノリノリ、実は少しダウナーな、少し変化球な曲だったという解説(?)でした。

 

おおよそのことは書ききった気がします。

あとは、「あっと驚く転調」とかいうネタもあるのですが、それを書き出すと、いつまで経っても記事をリリースできない気がしてきたので、今回はここまでにします。というか、前半で飛ばし過ぎた気がします。

また、気が向いたらこの続編を書くかもしれません。



以上、菅原咲月さん副キャプテン就任説と、彼女のセンター曲『バンドエイド剥がすような別れ方』の音楽解説版をお届けしました。


 

札幌ラーメン紀行~純連 + 信玄

札幌に行く機会があり、有名店二店にお邪魔してラーメンをいただきました。訪問したラーメン屋さんは、さっぽろ純連北31条店さんと、らーめん信玄南6条店です。


さっぽろ純連 北31条店

 

8月18日の12時前くらいにお店を訪問しました。

 

 

多分、20年ぶりくらいの訪問ではないかと思います。

感想を一言でまとめると、よくも悪くも大味、というところです。

食べたラーメンは、味噌ラーメン(1,000円なり)です。

 

 

スープ表面のラードの層が厚く、このラードの蓋が作用してスープがアツアツです。猫舌の人には大変苦労するスープでしょう。

ラードが多く入っているせいで、こってり感はありますが、ベースのスープにさほど迫力はありません。普通の豚骨ベースのラーメンという感じです。

多分、メンマじゃないですかね、生姜の味付けが付いているようなのですが、これがスープに落ちて何だかカオスなスープになっています。

麺は中太でさほどワシワシした食感はなく、むしろ北海道系にしては柔目でした。大量のラードが絡みます。

わりと普通だったな、というところが率直な感想です。


らーめん信玄 南6条店

 

8月19日の13時半くらいにお店を訪問しました。

 

 

感想を一言で言うと、二時間並んで普通の味噌ラーメンを食べた、ということに尽きます。正直、二時間並んでラーメンを食べたときのがっかり感は相当なものです。

写真を見てのとおりでして、かなりの行列です。この店舗の行列だけでなく、この行列の先頭のグループは、店舗の隣に十数人ほどが入る待機部屋(上の画像の赤矢印のところ)に案内されます。そして、最終的に店舗内の待ち席に座ります。つまり、並びが三段階に分かれるわけです。

とにかく信じられないほど、回転が悪いです。自分が食べたラーメン屋さんの中で最も遅いでしょう。

食べたラーメンは、信州(こってり味噌)です。待ち時間を少しでも短くしたかったので麺固めで頼みました。ラーメンの名前が「越後」とか「尾張」とか、昔の地名です。店名から察するに、店主さん、戦国武将が好きなんですかね。

 

 

13時半くらいに並び、実際に食べたのが15時過ぎだったので、ほぼ二時間並んだことになります。それだけ美味しいんだろうと期待が膨らんだせいでしょう、食べたときのがっかり感は相当なものです。

とにかくオーソドックス、なんの変哲もない味噌ラーメンです。

大鍋にラードを溶かして野菜を炒め、そこにスープのベースを入れ味噌を溶かしてスープ一丁上がりという、定番の作り方です。

これ以上待たされてたまるかと思い、麺固めで頼みました。麺は、北海道系のラーメンでお馴染みの小林製麺です。

わしわしとした中太の麺ですが、麺固めにするとスープの弱さが目立ちます。

具のバラ肉チャーシューは美味しいと思いましたが、その他はいたって普通に感じます。

美味いかまずいかで言うと、決してまずいわけではありません。ただ、ものすごーくオーソドックスなんです。それが悪いというわけではありませんが、これを二時間かけて並んで食べるかと言えば「否!」というところです。

 

豚ギャング@中央林間

8月11日土曜日の11時半くらいにお店を訪問。

 

本来の目的は前に訪問した豚仙人さんの再訪だったんですが、なんと店が変わってました。

 

 

まあ、同じ二郎系っぽいからいいかと思って入店しました。

豚仙人さん、前回訪問したときに日和って麺200gにして量的に足りなかったため、今度はしっかり300g食べてリベンジしてやると意気込んでいたわけですが、見事にすかを食らっちゃいました。あくまでもリベンジ目的です。こういうのをリベンジというのかわかりませんが。

豚仙人さんのときも、店員さんのオペにぎこちなさを感じたのですが、今回もぎこちないですね。マニュアルみたいものを見ながら作業されているので、あまり慣れていないようです。

ちなみにトッピングですが、口頭で伝えるのではなく、紙に書いて店員さんに渡します。

 

ラーメン(900円なり)をニンニク、野菜マシで注文。麺の量は300gを選択。ええと、野菜マシマシになるとプラス100円です。うーむ、この料金体系には不満が出そう。

麺は200gと300gが同一料金。

 

 

料金体系が豚仙人さんと変わっているみたいなので、別資本ですかね。豚仙人さんも、今回の豚ギャングさんも個人経営ではなくどこかの資本が入っている雰囲気がするのですが、どうやら別系統らしいです。

 

スープは粘度がなくさらさらしています。ライトなうえに温いです。

乳化度の高い豚骨がベースなのですが、すごくライトなので、上にかぶさっている醤油がめちゃ元気に主張します。スープのまとまりが弱いですね。

そういう意味だと前の豚仙人さんの方がよかったですね。化学調味料の主張が強めのいわゆるショップ系のスープだったんですが、まだまとまりは良かったかもしれません。言い方は悪いかもしれませんが「下世話」な味なりに、統率力のあるスープではあったように思います。

二郎系だと、やはり強めのスープでないと全体をまとめる力が弱くなるように思います。

 

ベースがライトで醤油が浮き上がってしまっているため、スープが麺に絡んでいる、というよりは醤油が麺に絡んでいる、という感じです。

ニンニク増しにしたので、ニンニクをスープにまぜまぜしたのですが、スープが弱いですねえ。スープがいまいちな二郎系でも、ニンニクの援軍が入ると、それなりにスープが立つんですが。

 

麺は極太麺。最近ゴワゴワ、ワシワシっていう固めの食感の麺を採用しているお店が多い中にあって、柔目の食感です。

豚は筋が張っているのでウデかなあ。味付けがしょっぱいです。量的にも味的にもいまいちな感じがします。

 

まあ、そんな微妙な感想を抱きながらお店を後にしたのでした。

唯一の収穫は300gを完食できたことですかね。わしはまだこっちの方でも現役じゃ、ということでよしとしますか。

 

ちなみに、ニンニクは結構な量、入っています。それを全部、消費してしまいました。

今日はマスクしてくるの忘れたから、オフィスに戻ったら顰蹙者かもしれません。

ここでマスクを買ったり、エチケットグッズを買ったりするほど自分は気の利いた人間ではないので、きっとオフィスに戻ったら、こんな会話が飛び交うに違いないでしょう。

 

「ん? なんかニンニクくさい」

「本当だ、ニンニクのにおいがする」

「うまそ」

「大変だ! ニンニク! ニンニクが混ざってる!」

「よし、ニンニク狩りだ!武器を用意しろ!」

「うまそ」

 

新説・乃木坂46が宝塚システムを採用

今回は、もしかして乃木坂46が、「宝塚システム」を採用しようとしているのではないかという説を繰り広げます。

何分にも少ない材料で論旨を展開するわけですから、ほぼ妄想ですwww。

書いている本人も半信半疑で書いているわけですから、話半分で読んでいただけるといいかなと思います。

実は書き始めて2週間以上経っているのですが、一向にまとまる気配がありません。中途半端な形ですが、これ以上抱えているのもしんどいので放出しちゃいます。

 

「宝塚システム」の「宝塚」は「宝塚歌劇団」のことです。

皆さんご存知の、女子のみでミュージカルを演じる団体です。

「宝塚システム」の「システム」は、宝塚歌劇団が「月組」や「花組」のように複数の組に分かれて活動していることを指しています。

つまり、乃木坂46も、これと同じようなシステムを軸にした体制に徐々にシフトしようとしているのではないのか、という説(?)です。

 

今回の記事は、位置づけ的には、前に書いた「6 期生募集を受けて~今後の乃木坂46はこうなると妄想」という一連のシリーズの続編に当たります。テイスト的には、その記事の内容を引き継いでいますが、今回は、それに「宝塚システム採用」という新しいエッセンスを注ぎ込んでいます。

 

乃木坂が宝塚システムを採用、なんていうのは突拍子もない考えなのかもしれませんが、今までの5期生がずっと特別待遇を受けていた感じがするところへ、今度は6期生が春と夏に分かれて募集することを受けて、「やっぱ、宝塚チックなこと、しようとしてるんじゃね」とぼんやりと考えるようになりました。

そうなった場合、たとえば、5期生、6期生春組、6期生夏組で個別に写真集を出したり、ミュージカルをやったりと個別に活動しつつ、乃木坂全体でツアーをしたりとか、という感じの活動になります。

イメージ的には5期生レベルのグループが3つ(5期生、6期生春組、6期生夏組)できる感じです。

 

「いや、それってAKB48のチームA、チームK、チームBじゃね?」という突っ込みがあると思います。ただ、自分の認識からすると、ちょっと違います。

AKBのチームというのは、AKBに義務付けられている劇場に出演するうえで、50人近くが劇場に出るわけにもいかないため、それをなくすためにチーム編成が組まれています。劇場出演があるため、やむなくグループ分けしています。

ですから、ある意味、別働部隊としてそれぞれが活動する(と思われる)新体制の乃木坂とは、似て非なるもの、と考えています。

 

後で詳しく説明しますが、今回の宝塚システム採用説、いろいろと穴がある説です。

もし水を入れるバケツだったら、穴から水がダダ漏れ状態になるし、札束を入れる袋だったら穴からお札がダダ漏れしてしまうような話です。世間的に言われる「ざる」というやつです。

でも、説としては面白いし、これきっかけでもっといい考察を出してくれる人が出てくれば嬉しいってことで放出しました。

 

宝塚システムの導入のメリットとか影響とかの話に入る前に、そもそも6期生の募集をなぜ2回に分けたのかについて考えてみました。


2回に分けて行われた6期生の募集

 

そもそも6期生を春と夏に分けて募集した意味って何なのでしょうか。公式からは、その理由について何の発表もありません。

 

応募回数が多い方が募集人数もそれだけ増えるから、絞りに絞っていい人を採れる、というのは理屈としてはわかるのですが、それって二回も続けてやったらしんどくないですか、ということが気になります。

乃木坂運営サイドの内々の話なので、自分のような外野の人間が気にするような話ではないのですが、性分なんですかね、気になって仕方ありません。

言ってみれば、フルマラソンを走り切った後に、間髪おかずにまたマラソン始めるみたいな話ではないかと思います。

春組の募集が3月23日に始まり、最終審査が5月19日終了、その後の研修期間を経て正式決定。

夏組の募集が6月28日に始まり、最終審査が9月29日終了、その後の研修期間を経て正式決定、となっています。

おそらく募集開始の前から事前準備があり、ポスターの準備やらCMの準備や手配など、事務処理が山のようにあるように思います。

それから研修期間に入ってからも、不安から辞退を言い出す子が出たり、親御さんとの間で条件面で話がまとまらなかったりとか、いろいろと面倒なことがあるように思います。

なにしろ、相手はまだ精神的に不安定な女の子です。それに、将来に何の保証もない職業に就くわけですから、親御さんの心配もなみなみならぬはずです。

「それを分かっていて応募したのだから今更言いっこなしにして」という物言いは理屈としてはわかりますが、そんなドライな理屈でカタが付くわけがありません。

親の立場に立つと、自分たちが経験したことがない「芸能界」に子どもを送り出すわけですから、よほど寛容な心を持った親御さんでない限り、いろいろと心配は尽きないでしょう。その心配に誠心誠意対応するわけですから、スタッフ側にとって気を遣わなければならないことが山のようにあるように思います。

そんなこんなで春組と夏組の処理が重なる期間もあるでしょう。

自分の感覚からすると、かなり無茶してませんか、というところなのですが、もちろん、中の人の事情を知っているわけではないので、自分の経験から推測しているだけです。

実態は謎なのですが、ただ、事務処理+メンバーのメンタルのケアの負担は相当なものだろうと推測します。

もし、そういう負担がスタッフにかかっているのだとしたら、それを承知でやる運営サイドには相当な危機感があるのかな、というようにも見えます。

 

通常、乃木坂で新しい期生が募集されるときは、最終的な合格者はだいたい10数人に絞られます。

今回の6期生募集は、それぞれの募集で10数人ずつ採ろうとしているのか、春と夏の募集者の中から絞りに絞って合計10数人にするのか、皆目見当が付いていません。その辺の情報は今のところ、まったく出てきていません。

 

春に応募したメンバーを「春組」、夏に募集したメンバーを「夏組」と公式が区別しているわけですから、それぞれ別の組として加入することははっきりしています。

おそらくお披露目は別々になるでしょう。つまり春組の方が活動が早くなります。

夏組の正式加入を待ってから6期生全員で活動開始ということは可能性としては低いのではないかと思います。6期生が一体となって活動することが前提であれば、「○組」という呼び方はしないと思います。

もし、そういう前提で募集するのであれば、春の募集を「第一回募集」、夏の募集を「第二回募集」というようなお題目で募集するのが自然ではないかと思います。

まあ、自分の感覚ではそうなのですが、本当のところはよくわかりません。

 

ちなみに4期生も2回に分けて加入しています。

4期生の募集は坂道合同オーディションという形で開催され、3坂(乃木坂、日向坂、櫻坂)合同のオーディションとなっています。

その合格者の中でまず11人が乃木坂46に加入し、それから一年後くらいに5人が加入となっています。

後者は、便宜上、「新4期生」と言われて区別されていましたが、今では区別なく同じ4期生として活動しています。

しかし、わざわざ「組」を付けるとなると、4期生とも事情が違っているように見えます。

 

春組と夏組が個別のグループとして活動する、とします。

その場合、それぞれの組にスター性の強い子がいないと成り立ちません。それぞれが単独のグループとして張り合えるレベルのビジュアル、実力が要求されると思います。

5期生では井上和さんがスター選手としての役割を担っていますが、他の5期生メンバーも今年に入って脚光を強く浴びるようになってきたので、彼女に続いて乃木坂の顔としての位置に駆け上るメンバーも出てくるでしょう。

6期生もそんな感じになるのではないかと思います。

 

もし、春組、夏組が個別のグループ扱いされるとした場合、最大の問題となるのが、春組と夏組の間で人数の差が出る可能性があることです。

春組、夏組ともに募集期間は約一か月。ただ、期間的に見て夏組の方が応募者が多いのは確実でしょう。夏組の募集期間6月28日〜7月29日、夏休みと重なっている期間に応募者が殺到した可能性があります。事実、応募の最終日は、応募が殺到し、サーバーの負荷を減らすために、17時締め切りのところを同日の23時59分にまで延ばしています。

 

対して、春組の募集期間は2月3日〜3月5日。中学生や高校生の春休みとは重なっていません。ちなみに、乃木坂の募集は基本的に夏に行われます。夏でなかったのは、2期生(お正月休みを挟んだ冬季の募集)と6期生春組です。

6期生の審査も、5期生の成功に味を占めて、5期生同様に一芸に秀でた子、スター性が強い子が選ばれるのではないと思っているのですが、そうすると、応募者の数によっては6期生春組の人数が減ってしまう可能性がありますね。

5期生の合格の倍率が乃木坂最大の倍率=約8,000倍とかなり高かったのですが、そのくらいの高い倍率をくぐるとして、春組と夏組の応募者がフルイにかけられた結果、6期生春組が3人、6期生夏組が15人だとしたら、個別グループとして活動するのは難しいでしょう。

一応、募集時期を分けた手前、数が極端に違うのはまずいでしょうから、ある程度、数を寄せてくると思います。

たとえば、春組が7、8人で夏組が11人とかだったら、まあ許容範囲ではないかと思います。

しかし、その場合、春組の審査が夏組に比べて緩くなることになります。

これだと「スター性が云々」という部分が弱くなり、この話が成り立つかどうか微妙になります。

この辺が、宝塚システム採用説の最大の弱点です。

2024年8月22日付記。大事なことを書き忘れたのですが、現在のメンバーが32人で、今後、3期生の卒業が続くことが考えられることから、春と夏に分けてまとまった数の人材を確保しないと、人数的にも、懐事情的にも寂しくなる可能性があります。この辺は別の記事に書く予定です。



宝塚システムを採用すると何が起こるのか

 

じゃあ、仮にそういうシステムを採用するとして、その目的はなんでしょうか。

多分、ブランド力アップ、ファン層拡大を目論んでいるのではないかと思っています。その辺は、先の「6 期生募集を受けて~今後の乃木坂46はこうなると妄想」に詳しく書いています。

その記事では、このままだと、じり貧になるという危機感が乃木坂にある、ということを出発点に乃木坂が変わろうとしていることを、個人的な願望込みで書いています。

人気がずっと横ばい、周囲を見渡すとアイドルも多様化している、など、AKB48のライバルグループとして誕生した頃とだいぶ様相が変わってしまったので、ビジネスモデルを大きく変えるタイミングなのだろうなと思っています。

 

最近の5期生の動きを見ると、(表現は悪いですが)セット売りしようとしているように見えます。自分が知る限り、ここまで期別の活動が目立つのは5期生が初めてではないかと思います。

これが5期生だけのことなのか、それとも今後もこのセット売りみたいなことは続くのか、まったくわからないのですが、5期生の成功に気を良くして今後もこのセット売りを続けることにメリットがありそうだという前提で話を進めていきたいと思います。

 

商売的に見ると、5期生単独の活動も、そこそこの成果を上げているようです。

たとえば、今年の2月20日、5期生の写真集『あの頃、乃木坂にいた』が発売されましたが、初週売り上げは86,883部とまあまあの売上です。ここしばらくの写真集(遠藤さくらさんや田村真佑さんとの写真集など)と比べても売上的に遜色はありません。

それに味をしめて6期生以降にも同じような路線を踏んでもらおうと考えていたとしても不思議ではありません。

 

最近、36枚目シングルの収録曲の内容が公開されました。

その中に、今回も5期生楽曲が収録されます。これで、加入当初の29枚目から8枚連続して期別楽曲が与えられたことになります。

3期生4期生ともにデビューから5枚連続(アルバム収録曲除く)だったのに、8枚連続ということはやっぱり優遇されている、ということなのでしょうが、もしかして、単独グループとして売り出すから持ち歌を増やそうとしているのではないか、というようにも見えます。

期別楽曲が一番多い期は3期生で曲数は9曲ですが、このペースで行くと、確実に5期生が抜くでしょうね。

 

前の記事でも載せたグラフを今回も使います。

 

 

18枚目シングルから35枚目シングルまでの個別握手会/ミーグリの完売実績を期別ごとにスコア化し、グラフ化したものです。

スコアの計算方法については「期別で見た完売状況の推移」で書いています。

横軸にシングル、縦軸にスコアをとっています。

26枚目シングルでスコアがガクンと落ちますが、これは、コロナウイルス感染対策として、対面形式の握手会がオンラインのミート&グリート(ミーグリ)に変わったタイミングです。実際に会えないならいいや、とファンが離れていった結果です。

グラフは、3期生から5期生までの傾向を示していますが、4期生はコロナウイルス感染拡大の影響をもろに受けています。

5期生の特徴は、他の期に比べて長期的に高止まりしていることです。

3期生、4期生のピーク時のスコアをキープしています。3期生、4期生のピーク時は、その期のほぼ全メンバーが全完売しています。そのペースを5期生が維持していることになります。

36枚目シングルのミーグリでも、5期生の売上が好調なので、この傾向は続くでしょう。おそらく6期生が加入し、6期生に人気を取られる形でスコアが落ちると思いますが、どこまで落ちるかは予測は付きません。

過去のメンバー(たとえば鈴木絢音さんとか)のスコアの推移を見ると、エース級ほどの人気はなくても、ある程度の人気をキープしているメンバーは新しい期が入っても極端に落ちるということはないようです。

そろそろ4期生の中にミーグリが免除される人が出てきますが、それでも、5期生+6期生春組+6期生夏組でいい具合いに補い、うまくすれば今以上にチケットがさばけるかもしません。

 

宝塚システムという考え方は、そこそこ面白いとは思いますが、体制がダイナミックに変わるため、いろいろと考えなければならないことがあります。

たとえば、推しが増えるどころかお互いに「食い合い」、かえって推しの人数が分散してしまう、なんていう状況も考えられます。

そういったデメリット面も考えられるのですが、そういうことを考え始めると、いよいよ収拾がつかなくなるので、そういうことには目を瞑って、宝塚システム採用のメリットを自分なりに整理してみます。


メリット1 … 推しが増える(かも)

乃木坂の運営からすれば、人気上昇のためにファン層を拡大したいはずです。

ですから、5期生同様、スター性の強い子でメンバーを固めれば、それだけ母数が増える可能性は出てきます。

逆に、5期生を推している人が6期生推しに変わるだけ、みたいに互いに推しを食い合う結果にもなり得ます。

まあ、ファンが減ることはないでしょうから、どのくらいかは分かりませんが増えるのではないかと思います。

たとえば、前述の写真集を5期生、6期生春組、6期生夏組の三組が別々に出したとして、単純に売上に3倍になるということは考えにくいですが、全体で見て売上が上がるかもしれません。

実際、(自分が調べた限り)本家の宝塚も組によって観客数が違うと言うことはないようなので、乃木坂にとってもメリットはありそうです。


メリット2 … ブランド力アップ、知名度アップ

まず選抜のブランド力も相当アップするでしょう。

選び抜かれた「組」の中からさらに選ばれるわけですから。選抜の地位が相当にアップしますね。

ブランド力だけアップしても、たかだかアイドル界隈の中の話にとどまるでしょうから、ファン層の拡大にはあまり結び付かないでしょう。

でも、テレパンみたいな優秀な人材が増えて、それぞれがメディアに積極的に出ていってもらえば、「踊って歌っている芸大生がいる」とか、世間的な評判を上げることができます。

顔面偏差値の高さだけでなく、実力もあることを世間にアピールすれば、少しづつ乃木坂に対する認識も変わっていくでしょう。


3期生、4期生はどうなるか

 

もし、宝塚システムを採用したとした場合、3期生4期生の扱いはどうなるのかといえば、多分、従来どおりでしょう。何も変わらないと思います。

 

3期生、4期生が単独グループとして活動、ということは多分ないでしょうから、現状を維持すると思います。

現状維持とは、個別握手会/ミーグリ免除組は自動的に選抜メンバーに入り、それ以外のメンバーはなにがしかの基準に従って選抜メンバーに選ばれる、そして各自が外仕事で活躍する、ということだと思います。

この体制は、少なくとも4期生から5期生に主軸が移るであろう2年後くらいまで続くと思います。

いま、加入してから丸5年の4期生も、2年後にはそろそろ卒業か、というタイミングになると思います。だいたい、加入から7年目から8年目くらいに卒業が始まります。

そしてゆくゆくは宝塚システム採用の世代だけになるわけですから、そのタイミングで何か新しいことを始めるかもしれません。

ともすれば乃木坂がマンネリズムに陥っているように見えるので、そうだといいなあという、今回も自分の願望丸出しで記事をお届けしました。

 

36枚目シングル選抜発表を受けて~新時代の幕開け?!

7月14日深夜の『乃木坂工事中』で36枚目シングルの選抜発表がありました。

5期生の躍進が目立つ選抜になり、選抜メンバーの約半分を占めるようになりました。また、35枚目シングルで全員選抜入りしていた3期生が前シングルから7人減って4人になりました。

 

35枚目シングルでは卒業する山下美月さんを3期生全員で見送る形になり、3期生全員11名が選抜入りしましたが、それは35枚目限りで、その次のシングルでは通常のモードに戻り、3期生が減り、その分、4期生、5期生が増える、と予想した人は多かっただろうと思います。

自分もその一人です。前の記事で、36枚目シングルはおそらく4期生、5期生が中心になるだろうと書きました。

この辺は、今までの流れからして順当な路線だったと思います。

 

今回の選抜の布陣を見ると、抑えておいた方がよさそうなポイントが何点かあります。

  • 選抜メンバーの人数の半数が5期生になった。
  • 5期生のフロントが3人になり、5期生最年長の池田瑛紗さん、5期生エースの井上和さん、5期生最年少の小川彩さんがフロント中央を固めた。
  • 35枚目で選抜からアンダーに移動していた筒井あやめさん、菅原咲月さん、冨里奈央さんが本シングルで選抜に復帰した。
  • これまで選抜の人数が20人だったのに19人に減った。

そのそれぞれに意味があるように思いますので、それについて書いていこうと思います。


選抜メンバーの人数の半数が5期生になったこと

 

以前、乃木坂46には人気サイクルがあるのではないかという話を書きました。

 

yorozu831.hatenadiary.jp

個別握手会/ミーグリの完売状況の推移、個別握手会/ミーグリの免除、選抜メンバー人数のうち各期が占める割合の推移、この3つの要素を絡めて考えると各期の人気のサイクルがあるのかもしれない、という仮説です。

まとめると次のようになります。

  • ある期(A期生とします)が加入してある一定期間が経過すると、個別握手会/ミーグリの参加が免除になるメンバーが出てくる(個別握手会/ミーグリの完売部数が400部になると免除になると言われています)。
  • そうすると、その期(A期生)の個別握手会/ミーグリの売上が落ちる。理由は、稼ぎ頭だったメンバーが免除になり参加しなくなるから。
  • 免除組が出た期生(A期生)の選抜メンバーは免除組に絞られ、固定化する。つまり、その期の選抜の人数は減る。
  • 減った分の人数を補う形で次の期(A+1期生)が選抜人数でも躍進し、選抜メンバーの半数を占めるようになる。

 

簡単に言うと、各期に人気の上昇・下降のサイクルがあって、人気が下降した期生の選抜メンバーは減り、その期の次の期が躍進して選抜メンバーの半数を占める、ということです。

各期とも、そういうサイクルの上に乗っているのではないかという仮説です。仮説と言うと大げさに聞こえますが、そこで主張していることはわりと当たり前のことかな、と思っています。

そして実際、3期生、4期生はそういう流れに乗っているように見えます。

 

この傾向の裏付けに使えるか微妙なのですが、一応、データを出しておきます。

個別握手会/ミーグリの完売状況の推移、それから選抜メンバーの各期の構成人数と個別握手会/ミーグリ免除のタイミングを図にしてみました。

 

まず、完売状況と個別握手会/ミーグリ免除のタイミングです。

下のグラフは、3期生が個別握手会/ミーグリに参加した17枚目からの期別の完売スコアを表しています。スコアの計算方法は先の記事に書いてあります。

 

 

赤い太い矢印は、ミーグリが免除になるタイミングを表しています。次のシングルから免除される、という意味です。

3期生のメンバーがミーグリ免除になるタイミングを境に、3期生のスコアは急降下しています。4期生も、36枚目のミーグリから免除になるメンバーが出てくるはずなので、4期生のスコアも36枚目から落ちるのではないかと思います。

ちなみに、26枚目のところで折れ線ががくんと落ちますが、これは、コロナの影響で個別握手会が対面形式からリモート形式のミート&グリート(ミーグリ)に変わったためです。3期生、4期生ともにがくんとスコアが落ちます。そして、概ね低調のまま推移し、その後、5期生加入とともに5期生に人気が集中するという図式になっています。

5期生の人気は長期間にわたって高止まりしていますが、おそらくこの傾向は、6期生が加入するまで続くのではないかと思います。

 

次に、選抜メンバーの人数のうち、各期がどれくらい占めていたかをグラフに表してみました。

3期生が個別握手会/ミーグリが免除にするタイミングで、4期生が選抜メンバーの半数を占めるようになります。

そして、4期生の中に個別握手会/ミーグリが免除になるメンバーが出るタイミングで5期生が選抜メンバーの半数を占める形になりました。

37枚目以降もこの傾向が続くようだったら、先の仮説はまあまあ正しそうだと言えると思います。

 

 

先ほど「A期生」、「A+1期生」という形で箇条書きで仮説を説明しましたが、それを具体的な事実に落とし込んでみます。

「A期生」を3期生、「A+1」期生を4期生とします。そうした場合、こうなります。

30枚目シングルから、梅澤美波さんなど3期生が免除組に入り始めています。そして、3期生のうち、免除組は選抜に常に入り、免除組以外のメンバーは選抜に入らなくなります。

また、4期生はちょうど30枚目シングルから32枚目シングルまで選抜メンバーの半数を占めています。33枚目シングルからは5期生が本格的に選抜に入るようになり、それぞれの期で仲良く選抜の人数を分け合う形になります。

 

そして今度は、36枚目シングルが次のサイクルの変わり目と見てよさそうです。

4期生の賀喜遥香さんと遠藤さくらさんが、このシングルから確か免除になり、そのタイミングで5期生が選抜メンバーの半分を占める形になりました。もし、この仮説が正しいとすると、6期生が加入するまでの間は、選抜メンバーの半数を占めることになります。

 

データのサンプルが少ないので、かなり緩い仮説です。なんとなく理屈上はそうかもね、というレベルの話です。


5期生の3人がフロント中央を固めた

 

まず、大前提として、3期生が35枚目シングルで全員選抜になったことについて軽く説明します。

35枚目シングルでは、山下美月さんの卒業を同じ期(3期生)全員が選抜として送り出す、という形になりました。この体制の主旨が、今までの3期生の労をねぎらうものであることは誰の目にも明白ですね。

今まで乃木坂を支えてきてくれてありがとう、ということです。

 

しかし、裏を返せば、次のタイミングからは今後を見据えた体制に移るからね、という宣言でもあります。

組織的な言葉で使うと「仁義を切った」ということです。組織としてきちんと礼を尽くしたのだから、あとはこちらで思ったように事を動かしますね、という宣言です。

 

つい最近の香港のライブまで3期生全員が主力グループに参加する形で活動しました。個人的には、そこまでこの体制を引っ張るとは思っていなかったので、情に厚い采配だったなあという印象を持っています。

 

そして、36枚目シングルから3期生の選抜メンバーはぐっと減り、山下美月さんを除く選抜常連組=個別握手会/ミーグリ免除組に戻りました。

 

36枚目シングルの選抜メンバーは、(前述の)「仁義を切った」直後の人選であるため、この体制は、運営が前々から温めてきた体制であるとも言えます。

36枚目シングルのフォーメーションはこうなっています。



センターが5期生井上和さん、その脇を5期生最年長の池田瑛紗さん、5期生最年少の小川彩さんが固め、そしてフロントの両端を4期生エースのお二人が固める形になっています。

このフォーメーション、デジャブ感がありますね。24枚目シングル『夜明けまで強がらなくていい』を彷彿とさせます。

 

このフォーメーションは、世代交代を意識させるフォーメーションになっています。絶対的エースと言われた1期生白石麻衣さんが2列目に下がり、新世代エースと言われた1期生の齋藤飛鳥さんと2期生堀未央奈さんがフロントの4期生を挟む形になっています。

 

前の記事で、36枚目シングルの選抜で井上和さんに続くエース格がわかるのではないかと書きました。もし、そうだとすると、テレパンが和ちゃんに続くエース、あーやが未来のエース、というような位置づけで出てきた可能性もあります。

しかし、自分には、5期生の最年長、エース、最年少のメンバーをフロントに並べたことには別の意図があるように見えます。

5期生をずらりと並べるわけにはいかないから、最年長、エース、最年少を代表として並べた、というように見えます。政党で言うところの挙党態勢みたいなものではないかと。つまり、これからグループの中枢に5期生がどんどん入ってくる、ということなのだと思います。

単純に人気メンバー3人を並べました、というのとは違う感じがします。

 

どうも引っかかるので、ちょっと深読みしてみました。

もし、単純に人気順に並べるとしたら、テレパンはわかるものの、あーやはまだ早く、おそらく五百城茉央さんあたりが順当なところかなと思います。ここ最近のミーグリのスコアを見ると、五百城茉央さんが井上和さんの後に続く形になっています。

前の記事では、5期生の序列をわかりにくくするために運営が意図的に攪乱している、と書きましたが、このフォーメーションを見たときに、もしかして、そもそも序列なんて存在しないのではないかと考えるようになりました。

「いや、決まっているでしょ。和ちゃんが一番でしょ」と突っ込みが入ると思いますが、そのとおりです。でも、決まっていることは意外に少ないのではないかと思います。

「和ちゃんには乃木坂の顔になってもらう」くらいが決まり事としてあって、あとは臨機応変、メンバーの個性に応じて誰を出すかを決める、みたいになっているんじゃないかと。そうとでも考えないと、5期生の選抜メンバーのポジションがころころ変わる(というか傾向が読めない)ことの説明が付きません。

 

ところで、選抜発表前に、五百城茉央さんのCMがフューチャーされ、歌番組でフロントに立ってめちゃめちゃ目立っていましたね。これでにわかに茉央ちゃんのセンター説が急浮上し、X(旧Twitter)では茉央ちゃん祭り状態になっていました。

前述したように、茉央ちゃんの人気はトップクラスなので、次のエースとして浮上したとしてもまったく不思議ではありません。

ただ自分から見ると、ファンを煽っているようにしか見えず、「また、攪乱してやがる」、「ファンをおちょくっているだろ」とむかっ腹を立てていたのですが(さすがに茉央ちゃんのセンター就任というのは短絡的すぎるだろうと思っていました)、選抜発表のあとに冷静になってみると、もしかして、わかりやすい事象をすぐにポジション(あるいは序列)に結び付けたがるファンの心理を逆手にとったメッセージだったのかもしれない、と思うようになりました。

たとえば、「5期生を単純な序列で動かす気はないのよね。そういう目で見るのやめてほしいのよね」というようなメッセージです。当然、運営サイドが真意を明かすわけはないので、真偽のほどはわかりません。ただ、もしそれが本当だとしたら、「序列」という言葉が大嫌いな自分としては嬉しい話です。

整理すると、今回の選抜発表は、最初から茉央ちゃん祭りとセットになっていたのではないか、ということです。つまり、すわ茉央ちゃんセンター抜擢!と騒いでいた人、そして自分みたいに真意が読めずにむかっ腹を立てていた人は「まんまと踊らされていた」ということではないかと。

選抜とアンダーの間をスライド移動したメンバー

 

35枚目シングルで3期生が全員、選抜に入り、選抜の定員オーバーになり、何人かの選抜常連メンバーがアンダーにシフトする形になりました。

選抜からアンダーに流れた人のうち、選抜に戻ってきた人、アンダーにとどまった人、さまざまですが、4期生の筒井あやめさん、5期生の菅原咲月さんと冨里奈央さんの3人は、ある意味、セットのような扱いになっていて、わかりやすい動きをしているため、この3人に着目して動きを見ていきたいと思います。

 

この3人は34枚目シングルでは選抜メンバーで、3人とも3列目にいました。そして、35枚目シングルでアンダーに移りました。

確かこの3人がアンダーに移ったときに、人気からいって相応ではないかという声が上がっていたと思います。

 

34枚目シングルのミーグリのスコアで見ると、確かに筒井あやめさんと菅原咲月さんはやや振るわないところがあり、そう言われてもおかしくはない面はあります。

ちょっと乱暴ですが、34枚目シングルのミーグリのスコアのみで選抜を決めるとします。

35枚目で3期生11人が全員、選抜入りするとなると、選抜の人数を20人として残りの枠は9人になります。スコアの高い順に9人を選抜として選ぶとした場合、筒井あやめさんと菅原咲月さんは確かに選抜から外れることになります。ただ、その他に4期生二人が選抜から外れることになります。そうなった場合、かなりショッキングな選抜になったと思います。

冨里奈央さんは、むしろ上位に位置し、普通に考えてアンダーに行くことはないはずです。先ほどのショッキングな選抜になるのを避けるために、彼女に今回だけ涙を呑んでもらった、という見方もできます。

ただ、単純にスコアをベースに動いているようにも見えません。

35枚目のアンダー楽曲でこの3人だけでフロントを構成している点から見ても、明らかに扱いが違っていて「特別待遇」に見えます。

そして、36枚目になって揃って選抜復帰しているのですから、「この3人には不本意ながらアンダーに異動してもらった」というように見えます。

実際のところ、筒井あやめさんと菅原咲月さんには、スコアとかなんとかとは別の次元で運営から「目をかけられている」ように見えます。

 

この3人とは別に、選抜からアンダー、アンダーから選抜に移った人の中で感慨深いのは中西アルノさんの選抜入りです。

29枚目シングルでいわゆるお披露目センターとして表題曲センターになった後、ずっとアンダーで活動していました。これは異例のことです。

お披露目センターを務めたメンバーは、その次の参加シングルで必ず選抜入りしています。アンダーに行くことは異例です。彼女が初めてです。

彼女の場合、乃木坂加入直後に活動自粛の期間があったため、その余波と考えることもできますが、それにしてもアンダーの期間が長すぎます。

お披露目センターの後、5期生の選抜入りが本格的に始まったのは32枚目シングル(2023年3月29日発売)からで、このとき、アルノさんはアンダーとなりました。それから通算4枚分のシングルを経て、ようやく選抜入りです。期間にして約1年半、アンダーとして活動していたことになります。

その間の彼女の人気は高く、選抜入りはまだかまだかという声が上がっていました。

 

36枚目シングルが新体制を前面に押し出しているため、このタイミングで彼女が選抜入りするのは、ある意味、満を持して、というようにも見えます。

しかし、自分は違う見方をしています。どろどろとした大人の事情があったのではないかと見ています。

前の記事で、「中西アルノさんはなぜ選抜に入れないのか」という記事を作るかもしれないと書きましたが、まさにそこに書こうとしている内容は、その「大人の事情」です。某先生と乃木坂運営(ソニーミュージック)との間に「綱引き」があったのではないかと個人的に観測していますが、内容がセンシティブなうえに、裏付けになる材料が少なく、記事にできないでしょうね、多分。


選抜人数が20人から19人に減った

 

ここしばらく選抜の人数は20人でした。32枚目シングルから35枚目シングルまで一貫して20人でした。

その前を少しだけ遡ると29枚目シングルが18人、30枚目シングルが19人、31枚目シングルが18人です。また、全体で見ると、だいたい18人から22人の間を行ったり来たりしている感じです。

ですから、今回はたまたま19人になった、という見方をしてもまったく違和感がありません。

しかし、勘ぐるならば、「今回からアンダーから選抜に引き抜く枠を廃止した」というようにも見えます。

29枚目シングルあたりから、アンダーから選抜に1人、2人引き抜くという動きがありました。いわゆる「お試し選抜」とか「思い出選抜」とか言われる選抜です。

あるいは、メンバーの総数が減ってきたので、選抜の人数を減らさないと、アンダーの人数が少なくてバランスが悪いということかもしれません。

あまり楽しい話題ではないので、そんな見方もできるね、というところでとどめておきたいと思います。


最後に

 

今まで書いてきたことは、あくまでも今までの選抜制度が続き、選抜とアンダーという活動の枠が継続することを前提としています。

いわば現状追認という形で書いてきました。

しかし、それは本意ではありません。以下、ほぼ愚痴になります。

 

他の記事で、6期生加入からこの体制が変わるのではないかと願望込みで書いています。端的に言ってしまうと、自分は「選抜制度廃止」論者です。

いや、正確に言うと「現行の選抜制度の廃止を唱える」論者です。

毎回同じようなメンツ、似たような企画が続いているように思うので、真っ向から歌唱力勝負で挑むのもよいのではないかと思います。

たとえば、「今回は歌中心でいきまーす」というテーマ設定で歌うまの子ばかりの選抜、たとえば久保史緒里さん、林瑠奈さん、柴田柚菜さん、中西アルノさん、井上和さん、奥田いろはさん....みたいな選抜をやってほしいと思っています。

もちろんアイドルとしての本分もありますから、「あざとかわいく」路線全開というのもありだと思います。そういうときは、それこそミーグリの売れ行きのいい人を上から選べばいいと思います。

いろいろと多才なメンバーが揃っているのだから、特定のメンバーばかりがスポットを浴びるのではなく、もっとメンバーの個性が生きるような形にしてほしい、というのが自分の願望です。