かわや(旧よろずや)のブログ

好きな乃木坂、映画、漫画などについて語ります。

『踏んでしまった』と『考えないようにする』その2

少し前の話になってしまいますが、真夏の全国ツアーが8月28日の神宮4日目を迎えて、無事終わりましたね。

今回のハイライトはシングル表題曲の初センター、そしてコンサート初座長を務めた井上和さんと、キャプテンになって初の大仕事となった梅澤美波さんのお二方かと。

多分、お二人には大いに期するものがあったんだと思います。

ひとまず、ツアーが成功裏に終わってほっとしていることでしょう。お疲れ様でした。

 

さて、神宮四日目、最終日の配信バージョンを観たのですが、ここで取り上げるのはまたもや『踏んでしまった』です。

前のブログで取り上げた楽曲なんで、いかんせんしつこい感じがしますが、本当に気に入ってしまったんだからしょうがない。

MVもよかったのですが、ライブもそれに輪をかけてよかったので(特に松尾美佑さんのパフォーマンス)、性懲りもなくまた書きます。

それに、前のブログで書いた内容が「かっこいい」と興奮気味になり、気持ち的に上ずった状態で書き散らしたため、内容があまりにも薄っぺらになってしまいました。なので、今回はもう少しまともなことを書きたいと思います。

というわけで、前のブログを補完する形で、前回のブログで取り上げたアンダー楽曲『踏んでしまった』と5期生楽曲『考えないようにする』について、もう少し踏み込んで書いてみたいと思います。

 

『踏んどししまった』については、MVの感想、曲、ライブについて触れたいと思います。

それから、『勘がないようにする』については、大事なことを書き忘れていたので、それについて書きたいと思います。

 

『踏んでしまった』はやっぱりカッコいい

ライブで改めて、この楽曲のかっこよさを認識した感じです。単に曲調がかっこいいだけでなく、乃木坂的に冒険しているような気がします。その辺は、後の方で触れたいと思います。

 

アンダー楽曲のコーナーの一発目に『踏んでしまった』が披露されましたが、そろそろ一本調子になってきたかなあと思っていたところに、いきなり爆弾が落ちてきたような衝撃ですね。

インパクト絶大です。

そしてやっぱり、この曲のパフォーマンス、コンサート全体を通しても出色の出来ですね。そう思います。

 

松尾さんの表情に注目です。

MVでは、一貫してクールな表情で、少し冷酷で突き放したような感じがしましたが、コンサートでは不敵とも捉えられる笑みを浮かべています。

そして、アンダー楽曲のコーナー三曲で終始一貫して、笑みを浮かべていますね。

さすがに『踏んでしまった』は踊りが激しいので、楽曲が終わったときは、少し肩で息をしている感じでしたが、それを抑え込んで一気に三曲、笑顔で走り切りましたね。

 

もともと身長が高く、モデルのような体型なので、この表情も込みで見ると、すごく目立ちます。

とにかく松尾さんを目立たせることに徹した演出に見えました。

これは、演出サイド、メンバーの総意なんじゃないのかな、とコンサート終盤の松尾さんのスピーチを聞きながら思いました。きっと「乃木坂の一翼を担う」という彼女の覚悟を前面にフィーチャーしようという総意ではないのかと。

 

コンサート終盤で梅澤キャプテンに呼ばれて、抱負を聞かれましたが、まさかの涙でしたね。偏見かもしれませんが、彼女には、あまり泣くイメージがなかったので。

おそらく彼女なりに何を話そうか考えていたと思いますが、途中で思いが溢れて泣いてしまってからは、話がやや支離滅裂になった感じがします。でも、原稿を読んでいるようなスピーチよりも、そういう方が、気持ちがこもっていて、聞いている側にも気持ちがストレートに伝わってきます。

毒舌キャラみたいに語られることも多いようですが、自分から見ると比較的、常識人っぽく見えていました。

あまり接点のないメンバーとテレビやラジオに出演しても、普通に会話するし、話題も普通っぽいし。わりとフラットなテンションなのに、ときどきシレっと毒を吐くところが彼女の持ち味かなっと。

 

そんな彼女のイメージとは違う、熱い一面が見られてよかったと思います。

3期生の背負っているものを自分も背負いたい」という発言は、つまり「自分も乃木坂の一翼を担います。任せてください!」という意気込みというか覚悟がある、ということですね。そして、その覚悟が、アンダー楽曲のコーナーのパフォーマンスにつながったように思います。9月末のアンダーライブもいいパフォーマンスを繰り広げてくれそうですね。

 

『踏んでしまった』がカッコいい理由を愚考する

『踏んでしまった』の曲自体なんですが、聞いているうちに、曲の激しいイメージは、主にドラムが出しているように思うようになりました。

いや実際に聞き込んでいくと、曲調自体はさほど激しくないように思います。

 

曲の冒頭がE、D#、Bの3つの音で始まりますが、この3つの音って、この曲を支配する音みたいです。あちこちに出てきます。

最初のAパートの音の構成音が主にこの3つの音になっているみたいですし、イントロのギターの出だしも、ほぼこの3音で構成されているように聞こえます。

歌のパートでも、この3つの音が印象的な形で入ってきますね。

こうやってモチーフのように使われると、やっぱり「この3つの音がテーマですねん」と宣言されているように聞こえます。曲の統一感というか、ソリッドな感じがするのも、こういうのが原因なのかもしれないなと思います。

まあ、ちゃんと採譜しているわけではないので、あくまでも印象ですけどね。

 

基本、乃木坂の歌は、乗りやすさを重視してか、表の拍にバスドラ(「ドン」とか「ドス」とかいう低い音)が入るシンプルなパターンが多いように思います。

たとえば、4拍子の曲であれば、1小節の中で「ドン、ドン、ドン、ドン」とリズムに乗って4つバスドラが入るわけです。

『踏んでしまった』では、「ドドッ、ドドッ」という感じでバスドラの刻みが細かくなっています。それから、スネアの音も「バンッ、バンッ」という感じで攻めた音がします。めちゃめちゃロックなノリですね。乃木坂ではかなり珍しい部類に入るのではないかと。

 

その他にも、サビの部分がシンコペーションだらけとか、曲の1番と2番でアレンジが違う(1番はキーボード?中心、2番はギター中心)とか、サビの最後の「愛だ、愛だ」のところは三拍子になっていてポリリズム(四拍子の曲に三拍子が混ざるというように複数の拍子が混ざること)になっているとか、変化球、てんこ盛りです。

こういうパターンも、乃木坂では珍しいのではないかと思います。

 

これに、松尾さんのクールなパフォーマンスが乗っかると、すごくカッコいいですね。

ただ、この曲、少しテンポが早すぎますかね、コンサートでは。なんか観客の皆さん、微妙に乗りづらかったように見えました。

ここは無理せず、コールはやめて、みんなでヘッドバンキングするとよいのではないかと。

 

松尾美佑さん神の子説

今回の記事でも、MVの話に触れたいと思います。前のブログの内容がテキトー過ぎたんで、今度はもう少しまともな内容にしたいと思います。

MVを初めて観たときからよくわからなかったのは、松尾さんをセンターに配した乃木坂のメンバーがどういう立ち位置だったのかということです。

立ち位置としては、次の3つが考えられます。

a) 罰を与える側(神様的なポジション)・・・松尾さんが神様、他のメンバーが天使

b) 神の教えを説くポジション・・・松尾さん=神の教えを説く人、他の人たちは使徒(エヴァンゲリオンじゃないよ)

c) 罰を受ける側・・・松尾さんが警告者。他の人たちが右往左往する人たち?

 

歌詞を読んでいると、誰がどういう立場で語っているのかわからなくなってくるんですが、MVをよく見ると、どうもbのパターンじゃないかと思うようになりました。まあ、仮説ですけどね。

松尾さんが司令塔で、他の人たちは子分、手下、小僧、丁稚のような存在に見えます(すいません、譬えが悪くて)。

まず、MVの冒頭で松尾さん、立って歌っていますね。こじつけっぽい話になりますが、丘の上に立って神の教えを説いているイエス・キリストを模している感じがします。

公式MV『踏んでしまった』より

次に中西アルノさんと小川彩さん。少し物憂げな感じの表情です。

公式MV『踏んでしまった』より

続いて、その他のメンバーが二人ずつ座っている姿で映るんですが、中西&小川ペアと違って、脚をブランブランさせている人もいます。なんか子どもっぽいというか、下っ端の子分みたいな感じに見えます。

公式MV『踏んでしまった』より

こうして見ると、親分=松尾美佑さん、一の子分、二の子分=中西アルノさん、小川彩さん、下っ端の子分=その他の方々、という構図になっているような気がします。

 

曲のフリでも松尾さんが例えば、両腕を下から上に上げると、その動きに反応してメンバーが周りに散り散りになるんですけど、松尾さんが司令塔に見えますね。

で、センター脇の中西アルノさんと小川彩さんが、重鎮的な弟子、ペテロとパウロ的な役回りでないかと。

まあ、そんな感じで捉えています。

 

歌詞については、どうアプローチするのがいいのか、ちょっと悩ましいです。

というのも、33枚目シングル『おひとりさま天国』のリリースに際して、作詞家の秋元康さんがセンターの井上和さんに送ったメッセージが、「一見、一人であることを勧めているように見えるが、実はみんなでいることの重要性を言っている」というような主旨だったそうなのですが、それを聞いて少し頭がくらくらしました。

少なくとも自分の頭では、あの歌詞の中から、そういう要素がいっさい汲み取れません。まあ、そういうことを汲み取れない自分の頭が悪いのだ、ということなのでしょう。

ただ、うまく距離を取ってアプローチしないと、なんか底なし沼みたいなところにズブズブはまるだけ、という気もしている今日この頃です。

ついつい物事を深掘りしたくなる性格なんですが、それもほどほどにね、ということですね。

 

『考えないようにする』について書き洩らした大事なこと

前のブログで5期生楽曲『考えないようにする』にも触れたんですが、書いておかなければならない大事なことをすっぽりと忘れて書き洩らしてしまったので、今回はちゃんと書きます。

 

まず、今回の5期生楽曲は5曲目になりますが、おそらく1曲目の『絶望の一秒前』から4曲目の『心にもないこと』まで、シナリオに沿ってできたMVという気がします。実際、楽曲とMVのドラマとの間には関連性がありません。

しかし、『考えないようにする』から、そういうシナリオから外れたため、歌詞の世界観とMVのドラマが初めてリンクしたように見えました。

で、『絶望の一秒前』から『心にもないこと』までのシナリオとは、ざっとこんな感じです。

  • 『絶望の一秒前』・・・5期生が乃木坂のメンバーとしての自覚を持つまで。MVの最後で、5期生メンバーが紫の照明の入った部屋でパフォーマンスをしますが、あの紫は乃木坂カラー。
  • 17分間』・・・5期生メンバーそれぞれがグループの中でどのようなパーツ(MVの中では歯車)を担っていくのかを模索する様子。
  • 心にもないこと』・・・これからの活動はバラバラになる(たとえば選抜組とアンダー組に分かれるとか)ことも多いが、5期生という集まりが自分の帰る場所であること。こちらも前にブログで取り上げました。

 

多分、あらかじめ決まっていたシナリオだったんだと思います。

 

今回からは、そういうシナリオから解放され、歌詞に合わせた世界観になったわけです。「考えないようにしよう」とか言いながら、それに呼応する形でロダンの『考える人』を出してきたりするわけですね。

前のブログではロダンの彫刻と曲の儚さがアンマッチ、みたいなこと書いていましたが、改めて観ると、そうでもないような気がしてきました。そもそもロダンの彫刻って、すごく品がよくて、あんまりドロドロしていないですね。

 

それと、もう一つ書き忘れていたことがあります。

曲の振付がところどころバレエっぽく見えますが、意図的にバレエ的な要素を採り入れたんじゃないかと思っています。

想像でしかありませんが、長期休養に入っている岡本姫奈さんに「帰って来てね、待ってるよお」というメッセージなんじゃないかと思います。

すっかり音沙汰がないんですが、彼女もまた個性的で魅力的なメンバーなので早く復帰してほしいなあと思っています。

 

蛇足、祝「乃木坂年表」開通

乃木坂のデータベースを作っているんですが、前々から欲しかった「年表」が満を持して(?)開通しました。各種のファイルから、日付付きのデータ(たとえば○○さんが○年○月○日に卒業とか)を拾ってきて、それを日付順に並べてくれる機能です。

 

これ→https://www.kawaya3.shop/nogizaka/history.php

 

乃木坂で何が起こったのかを時系列を追って見れるので、分析に使えそうです。

しかし、データがすかすかです。

時間を見ながら気長にデータを充実させていきます。

スマホで見るとレイアウト崩れまくってるし、いろいろ改善ですね。