かわや(旧よろずや)のブログ

好きな乃木坂、映画、漫画などについて語ります。

『バンドエイド剥がすような別れ方』解説+菅原咲月さん副キャプテン説【リンク更新済み】

バンドエイド剥がすような別れ方』は前に記事にしています。

yorozu831.hatenadiary.jp

 

この記事では主にMVのドラマに着目してあーだこーだ書いています。その記事の中で少しだけ音楽的な説明をしていますが、今回はその部分を膨らませたいと思います。

 

ちなみに公式のMVはYouTubeで公開されています。

www.youtube.com

 

今までは、記事の中で音楽的な言及はあるものの、あまり頑張らない程度の解説もどきだったのですが、今回はある程度楽譜付きで(自分的には)本格的な初の解説(もどき)です。

ある意味、実験的な試みなので、勇み足になっていたり、考えが足りなかったりする部分も多々あると思います。その辺は生暖かく見守ってくれると嬉しいです。

 

ちなみに、どんな内容のことを書くかと言うと、勢いのいいイントロで「行くか」と見せかけて、ブレーキが2回かかって減速しちゃうし、ちょっとイレギュラーの音づかいをしていてメジャー感とマイナー感をごちゃまぜにしているところもあるし、みたいな解説をします。

 

前の記事で書いたのですが、楽譜を書くのが苦手です。いわゆる耳コピーは普通にできるので、聞いたメロディーをその場で楽器で再現することはできます。でも、それを楽譜に写そうとするといろいろと難儀してしまいます。

うちにキーボードがあったときは、キーボードで弾いて、それをパソコンの音楽ソフトで楽譜に変換することもできたのですが、キーボード売っちゃったんで人力で楽譜に写さなきゃならないわけです。

なので、バンドエイドの音楽的な解説を書くのは避けていたのですが、ふと「できるじゃん」ということに気が付きました。

というのも、曲がリリースされてからもう二年も経っていて、ちゃんとした楽譜が世に出ているだろうから、それをパクれば、もとい参考にすればいいことに気づきました。

 

ちなみに自分の音楽的素養は、各種の楽器を演奏した経験から来ています。

音楽を体系的には学んでいません。ですから、音楽理論に基づく高尚な解説はできません。「解説」なんて大上段に構えていますが、内容的にはたかだか楽器がちょっとできる奴が「こうかな、ああかな」と言っているだけなので、楽典に基づいた解説を期待して本記事を読もうとされている方はご退出をお勧めします。


菅原咲月さん副キャプテン任命近し?

 

ところで、いきなり脱線します。

いや、脱線というより、この記事のテーマの一つです。

菅原咲月さん副キャプテン就任説を繰り広げます。

なんか節操がないですね、この記事。ただ、この機会を逃すと、時機を逸してしまう可能性があるため、強引にねじ込みましたww。

本来であれば、歴代のキャプテンを総括して、次のキャプテンにふさわしい人は誰か、という論旨で書くのが正しいと思いますが、そんな悠長なことを言っていると、真夏の全国ツアー最終日に間に合わない。最終日にサプライズで菅原咲月さんの副キャプテン就任がアナウンスされるのではないかと勝手に思っているからです。

 

そんな奇特な方がいらっしゃるかどうかわかりませんが、音楽的な解説もどきを読みたい人は思いっきり下にスクロールしちゃってください。

 

6 期生募集を受けて~今後の乃木坂46はこうなると妄想~其の参』という記事で次のキャプテン候補を複数人、並べてあーだこーだ書いています。

その記事では、田村真佑さんも有力候補にしていたのですが、最近の動き(特に5期生楽曲の中での彼女の扱い)を見ていると、最近はもう菅原さん一択です。

 

現キャプテンの梅澤美波さんは、副キャプテンとして前キャプテンの秋元真夏さんと二人三脚で乃木坂を引っ張っていた時期がありましたが、おそらく彼女も真夏さん路線を引き継ぐのではないかと思っています。

秋元真夏さんはキャプテンを約3年半務め、同期全員の卒業を見送ってから卒業しています。

梅澤さんもその路線を継承するなら、すでに1年半くらいキャプテンを務めているので、2026年まで、あと2年くらいはキャプテンを続けるのではないかと思います。そして、自らも3期生の卒業を見届けてから卒業するのではないかと。

キャプテンとしていろいろな想いがあるでしょうから、それを消化するのに、やはりそのくらいの期間は在籍されるのかなあと。

そしてご自身が副キャプテンとして約1年半務めていることからすると、副キャプテン任命の時期がそろそろかなあ、というタイミングではあります。

だいたい乃木坂メンバーの在籍年数は7年、8年が多く、4期生の在籍年数がいま5年、2年後には卒業シーズンを迎えます。つまり、そのときには主力が5期生に移ることになります。

そのタイミングを見計らって副キャプテンを選ぶのであれば、5期生から副キャプテンを出すのもありかなと思います。

もし、5期生の中で選ぶとなると、おそらく井上和さん、一ノ瀬美空さん、菅原咲月さんの3人のうち誰かではないかと思っています。

 

5期生の中で同期を引っ張っていきそうな人は上記3人ではないかという気がしています。というか実際に今、この3人が「首脳陣」みたいな形で機能しているのではないかと勝手に思っているのですが、実際に動画などでそういう場面を目にしたことがないので、本当かどうかわかりません。

ここで書いている「首脳陣」的な人のイメージを説明すると、たとえば、学校のクラスでクラス全体を引っ張っていく人っていますよね。みんなの意見を聞いてまとめるだけでなく、自分自身も問題意識があり、それに基づいて人を引っ張っていく、いわゆる問題意識高い系の人です。

もちろんその他の人も問題意識があったり、ああしよう、こうしようと思っているでしょう。ただ、引っ張っていく、まとめていく立場に立つとなると、かなり適性が物を言います。

学校のクラスの中にも、あるいは会社の中にも、そういう人たちがいると思います。

たとえばリーダーを選ぶとした場合、そういう立場に向いてない人がリーダーになると、リーダーになった人も、その下についた人も悲惨なことになります。

たとえば、学校の部活だったら人をまとめることができないキャプテン、会社だったら部下を統率できない上司、ということになります。実際に現場でそういう人の下についたことがある人は、それがいかに悲惨なことか(特に後者の場合)身をもって体感されていると思います。

 

もし先の「首脳陣」の中からリーダーを選ぶとすると、自分の中では菅原咲月さん一択です。

 

井上和さんは乃木坂の顔として頑張っていて、真面目で抱え込む性格でもあり、メンタル的に常にプレッシャーにさらされているように思います。そのうえにキャプテンの責任をかぶせるのはさすがにどうかと思います。

 

一ノ瀬美空さんは知恵が働き、多分、論理的に筋道を立てて人を引っ張っていけそうな人に見えます。

ただ、優柔不断で決め事に弱そうなところ、それから性格が優しすぎて、怒らなければいけない場面で怒ることができなさそうに見えます。

それと、キャプテンみたいな役についてしまうと彼女の持ち味が消えてしまう気がしてなりません。彼女には遊撃手として、ときにはあざとキャラ、ときには知恵者、ときには変態として活躍してもらいたいなと思っています。

 

菅原咲月さんは、自分からみると「切り込み隊長」に見えます。

物おじせずにどんどん切り込んでいける、今までの乃木坂メンバーの中でも稀有な性格の持ち主に見えます。

前に、TBSの『ラヴィット』に出演しているのを見たのですが、確か初めて出演した回だったと思います。

何かのクイズで、文字が書いてあるブロックを並べ替えて意味のある文字を作る、というようなゲームだったと思います。各自がブロックを確認する時間が与えられたとき、菅原咲月さんは動き回って確認し、隣にいた人(おそらくその日が初対面の人)にも普通に話しかけているのを見て「すげえな、この子」と思いました。

あの圧倒的なアウェイ感の中で、さすがのコミュ力というか。

ちなみに、そのとき共演していた櫻坂の増本綺良さんは借りてきた猫みたいに大人しくしていました。まあ、あのシチュエーションでは普通の反応だと思います。

それに、決断が早く、怒らなければいけないところでは怒ることができる人に見えますし、必要があれば進んで汚れ役をやってしまいそうな潔さもありそうです。こういう損な役回りもできるかどうかも、人を引っ張っていくうえで大事な資質になります。

 

個人的に、運営サイドは井上和さんと菅原咲月さんを今後の乃木坂を引っ張っていく「両輪」と見ているのではないかと推測しています。

そう思わせる場面が随所にあるのですが、5期生楽曲にそれが如実に出ているように思います。たとえば、今回取り上げている『バンドエイド...』にもそういうシーンが出てきます。詳しくは、『バンドエイド...』という記事に書いているのでご覧ください。もし、この仮説が当たっていたとしたら、かなり早い段階でこの二人を「両輪」として見ていた、ということになります。

ちなみにこの記事では、小川彩さんが一ノ瀬美空さんラブ、ということにも触れています。表向きはなにかと一ノ瀬さんを邪険に扱っていますが、実はかなり早い時期から小川さんが一ノ瀬さんラブということは周知の事実だったんじゃないかと思います。

 

『バンドエイド...』のMV以外にも、この二人を「両輪」と見ている様子が見て取れます。たとえば、34枚目シングル収録の5期生楽曲『いつの日にか、あの歌を』、最近では同じく5期生楽曲『熱狂の捌け口』でも、井上和さんと菅原咲月さんがペアとして扱われていると思われる箇所が出できます。この辺の話は別の記事で詳しく書く予定です。

この「両輪」のうち、井上和さんはエースとして引っ張っていく役目、菅原咲月さんはまとめ役として引っ張っていくのではないかと個人的に思っています。

 

乃木坂の現場レベルで実際にどのような条件でキャプテンが選ばれているのかは知り得ないので、自分の物差しだけで測った話です。なので、今まで書いたことの信憑性には「?」マークがいっぱい付きます。

それから、キャプテンの条件として、ミーグリの完売実績がどうとか、アンダーだからどうとか、そういうことは一切考慮していません。

そういうことと、キャプテンであることの間に何の因果関係も見いだせないからです。逆に関係があったとしたら、それは組織として異常です。

 

まあ、そんなこんなで、真夏の全国ツアーの最終日あたりに、サプライズ人事として梅澤キャプテンから菅原さんが副キャプテンの指名を受けるのではないかと予測しています。

ただ、そうすると数年後には梅澤キャプテンが卒業すると宣言するようなものなので、それはそれで寂しいのですが。


『バンドエイド...』の音楽的な解説もどき

 

さて、話題を変えて『バンドエイド…』を音楽的に見ていきたいと思います。

相変わらず『バンドエイド...』の曲の人気は高いようで、YouTubeの再生回数も1,500万回に近いですね。公開時期もありますが、5期生楽曲の中でぶっちぎりの人気を博しているようです。

 

さて、成り行き上、「解説」と書いていますが、どうにも口はばったいので「解説もどき」とします。

その道のプロではないので、どう転んでも「解説もどき」にしかならないからです。

 

この曲の大きな特徴は次の2点かなと思っています。

  • 一見、弾けそうで弾けずにメランコリーが入ってしまう曲調。
  • 言葉が多く、マシンガンのような早口言葉になっているし、フリも前列、後列が激しく入れ替わり、せわしない曲。

 

この曲の大きな構成は、Fメジャー(主にサビ)とA♭メジャー(主にAメロ、Bメロ)です。この2つのキーを行ったり来たりします。

それから採譜してみて改めて気が付いたのですが、結構、歌詞の言葉の数が多く、それを曲にぶちこんだため、楽譜が言葉で埋め尽くされるような感じです。最初から最後まで早口言葉でまくし立てているという感じです。

あと、ドラムは打ち込みのようなのてすが、ほとんどスネアが使われていません。まあ、そういう曲調なんですかね、

基本、エレキギター以外の楽器は打ち込みのようです。

後の方でも説明していますが、一見してキャッチーな曲調でありながら、いろいろ変化球が盛りだくさんに盛り込まれています。

実は5期生楽曲って、他の乃木坂の楽曲と比べて総じてハードルを高く設定しているのではないかという気もしています。要するに「鍛えてやれ」ということではないかと。

 

では、曲の流れに沿って書いていきます。

まず、Fメジャーの威勢のいいエレキギターのイントロから始まり、途中でA♭メジャーに転調し、Aメロが始まります。

 

ノリのいいイントロとは対照的に、八分音符が多く、わりと「べたっ」としたノリになっています。それから女性が謳うにしては音が低め、という特徴があります。

最初にこの曲を聴いたときに、ノリのいいイントロに比べて急にトーンダウンしたように聴こえました。

 

【楽譜1 ... Aメロの楽譜】

 

 

 

赤い丸印の付いている音符(F)に注目してください。この曲の中で一番低い音です。

一般的に女性の平均的な音域は、G3からC5と言われていて、先のFの音はその範囲よりも下にはみ出ています。一般的に言うと、女性が得意でない音域ってことですね。

ちなみにこの曲で一番高い音は、サビに出てくるC5です。後で出てくる楽譜3の青い枠で囲った部分です。

女性の一般的な声域と、バンドエイドの声域を並べると次のようになります。

 

【楽譜2 ... 一般的な女性の声域】

 

 

 

ちなみにこのCの音は、先ほどの一般的な女性の音域に入っていますが上限なので、音域を上から下まで酷使する歌っていう見方もできます。

楽譜が読めない人でも、なかなかの高低差だと感覚的にわかっていただけるかと思います。

素人考えでは、結構、音域が広いと思うのですが、プロならば、このくらいのことは当たり前なのかもしれないのですが。

ちなみに、ダンスパフォーマンスではポジションの入れ替わりが激しく、前列と後列が頻繁に入れ替わります。MVを見ると、「あれ、ぶつかってない?」みたいなところも見受けられます。

つまり、キャッチーな曲でありながら、その実、音楽的に見ても、パフォーマンス的に見ても、なかなかハードルの高い曲なのではなのかもしれないですね。

 

Aメロに話を戻します。

確かに聴いていると、女性が歌う音域としては低いせいで、少しドスが入った歌声になっています。

それでも、冨里奈央さんは、この音域でもあの独特の柔らかい声質を維持しています。いや、びっくりですね。彼女は歌うま認定されていないみたいですが、ああいう声質を持っているのも特異な素質だと思います。あれだけ角がない声質というのも珍しいと思います。

 

このAメロにちょっとした変化球が入っています。

あまり見かけない音づかいなので、取り上げます。楽譜1の青い枠で囲っている部分です。

枠で囲っているコードがCになっていますが、本来であればマイナーの曲で出てくる音づかいです。A♭メジャーのマイナーはFマイナー(平行短調)になりますが、Fマイナーに出てくる音づかいです。

知っている人も多いと思いますが、あるコードに対して、その次に行くと気持ちいいコードがあります。

たとえば、キーがC、つまり楽譜にフラットもシャープも付いていない調で、G7というコードのあとに続いて気持ちいいコードはCです。ああ、終わったという感じが出ます。

そういう意味だとこの丸で囲ったあとに続くと自然につながるコードはFm(Fマイナー)です。つまりマイナーに行こうとするコード進行なのですが、何を血迷ったか、次にA♭に行きます(Aメロの最初のコード)。

まあ、血迷ったというのは言い過ぎです。変態度で言えばさほどではないです。世の中にはもっと変態な曲がいっぱいありますので。

こういう変化球が曲が一本調子にならない、いいスパイスになっているのだと思います。

 

Bメロは楽譜にしていませんが、ここで少し言葉の密度が低くなります。

Bメロの最後の方で、E♭の音の代わりにE(ナチュナル=♭も#も付いていない音)が使われ、Fメジャーに移るよーんという転調の雰囲気づくりしてますね。

 

そして、サビになります。

サビになると、またまた言葉の密度が高くなり、早口言葉みたいな歌になります。

 

【楽譜3 ... サビ】

 

 

 

本来であれば、イントロの勢いに乗って威勢のよさそうなノリになりそうなのに、マイナー調です。純粋なマイナーではないのですが、マイナー要素が盛り込まれています。

まあ、失恋の歌なのに、あんまり盛り上がっちゃうと、それはそれで違和感がありますね。

最後のサビの前に、完全に祈りのポーズになっています。

 

 

 

※乃木坂46 OFFICIAL YouTube CHANNEL『バンドエイド剥がすような別れ方』より

 

女の子の気持ちが自分から離れていってしまって、まさに祈るような気持ちなんでしょう。切実ですね。こんな状態で盛り上がり過ぎたら確かに違和感があります。

 

上の方にサビの楽譜を載せました。コードも付けちゃいました。ギターも売っちゃったから、コードはさらに自信がないですね。昔はギターでよくコードを取っていたので。

 

それで、マイナー調を決定付けているのが、まずサビの最初の小節のコードがDmであることです。マイナーコードが使われています。普通だったらFなのですが、いきなりマイナーコードを使うところがなかなかの変化球です。

そして、マイナー調を決定づけるのが赤い枠で囲ってある部分です。

この音使いがマイナー感を強く出していると思います。そのおかげでサビはどことなく哀愁が漂うトーンを決定づけているように聴こえます。この部分、B♭からAに向かって半音下がります。典型的なマイナーな音使いです。ダウナーな雰囲気を醸し出しているように思います。

 

そういうわけで、一見ノリノリ、実は少しダウナーな、少し変化球な曲だったという解説(?)でした。

 

おおよそのことは書ききった気がします。

あとは、「あっと驚く転調」とかいうネタもあるのですが、それを書き出すと、いつまで経っても記事をリリースできない気がしてきたので、今回はここまでにします。というか、前半で飛ばし過ぎた気がします。

また、気が向いたらこの続編を書くかもしれません。



以上、菅原咲月さん副キャプテン就任説と、彼女のセンター曲『バンドエイド剥がすような別れ方』の音楽解説版をお届けしました。